2025年秋に発売されたiPhone 17 ProとPro Maxの新色「コズミックオレンジ」。発表当初から注目を集めていた鮮やかなオレンジカラーでしたが、購入してわずか数日から数週間で、あの美しいオレンジ色がローズゴールドやピンクっぽい色に変わってしまうという問題が報告されています。
せっかく気に入った色を選んだのに、使っているうちに別の色になってしまうのは非常に困る!そこで、この変色問題について、原因や対策、そしてAppleの対応まで詳しく解説していきます。
変色するのはどの部分?気になる現象の特徴
まず、変色がどの部分に起こるのか。報告されている事例を分析すると、変色が起きているのは主に次の部分です。
- 本体のフレーム部分(アルミニウム素材)
- カメラ周辺のリング部分
- 側面のボタン付近
背面のガラス部分(Ceramic Shield)は変色せず、元のオレンジ色を保っているケースが多く、金属部分だけが色を変えているのが特徴ですね。
変色後の色味は「ローズゴールド」や「ピンクがかったゴールド」と表現されることが多く、人によっては「これはこれで綺麗」という声もあるものの、やはり購入時に選んだ色と違うのは問題です。フレームだけがピンク系になるので、背面のオレンジとのコントラストで、なんだか統一感がなくなってしまっています。
なぜ色が変わるの?考えられる原因とは
では、なぜこのような変色が起きてしまうのでしょうか。専門家やメディアの分析によると、主に2つの原因が考えられています。
製造工程での処理不良の可能性
AppleInsiderやiPhone Maniaの報道によれば、アルミニウムフレームの表面処理工程に問題があった可能性が高いとされています。具体的には「陽極酸化処理」(アルマイト処理とも呼ばれます)という、金属の表面を強化しながら色をつける工程で、何らかの不具合が発生したのではないかという見方です。
この処理が不十分だったり、ムラがあったりすると、色の定着が弱くなってしまいます。そのため、紫外線や汗、空気中の物質などの環境要因にさらされることで、時間とともに色が変化してしまうわけですね。特定の製造ロット(同じ時期に作られた製品のグループ)で集中的に発生しているという情報もあり、製造工程での問題が濃厚と見られています。
使用環境での化学反応
もう一つの原因として指摘されているのが、日常使用での化学反応です。GIGAZINEや9to5Macの報道によると、過酸化水素や漂白剤系のクリーナーとの接触が変色を引き起こす可能性があることが確認されています。
過酸化水素というと難しく聞こえますが、実は身近なものに含まれています。例えば、一部の消毒液や漂白剤、さらには一部のクリーニング製品などです。これらの物質がアルミニウム表面の酸化被膜(色を保つための薄い保護層)を劣化させ、色が変わってしまうというメカニズムなんです。
Apple公式サポートでも、「過酸化水素を含む製品は使用しないように」という注意喚起がすでに出されています。つまり、製造側の問題だけでなく、使い方によっても変色のリスクがあるということですね。
Appleは問題を把握済み?公式の対応状況
気になるApple側の対応ですが、iPhone Maniaの報道によると、Appleのサービス部門はこの変色問題を把握しているとのことです。
現時点でわかっている公式の見解は、2025年10月時点では次の通りです。
- 問題は一部の製造ロットに限定されている
- 大規模なリコールや交換プログラムの発表はまだなし
- Apple Storeでの個別相談により、ケースバイケースで交換対応している模様
つまり、すべての「コズミックオレンジ」が変色するわけではなく、特定のロットの製品に問題があるということのようです。ただし、正式な交換プログラムが発表されていないため、対応は店舗やサポート担当者の判断に委ねられている状況。
もし変色が発生した場合は、諦めずにApple Storeやサポートに相談してみるのがおすすめです。購入時期やシリアル番号、変色の写真などを用意しておくと、スムーズに対応してもらえる可能性が高まります。
変色を防ぐための対策
では、これからコズミックオレンジを購入する方、あるいはすでに使っている方はどうすればいいのでしょうか。Apple公式の推奨事項と合わせて、変色を防ぐための対策を紹介します。
日常のお手入れで気をつけること
Apple公式サポートの「iPhoneのお手入れをする」ガイドに基づいた、安全な手入れ方法は次の通りです。
- 避けるべき洗剤・クリーナー
- 過酸化水素を含む製品
- 漂白剤入りの洗剤
- 研磨剤入りのクリーナー
- 強いアルカリ性や酸性の洗剤
- 推奨される手入れ方法
- 少量のアルコールを含んだ柔らかい布で軽く拭く
- 純粋な水を少し含ませた布で拭き取る
- 拭いた後は必ず乾いた布で水分を取る
特に注意したいのは、「除菌」や「消毒」と書かれた製品を使う際です。成分表示を確認して、過酸化水素が含まれていないかチェックしておいた方がいいでしょう。
ケースやカバーの使い方にも注意
意外と見落としがちなのが、ケース内部の湿気です。特に次のような状況では注意が必要です。
- 運動後の汗でiPhoneが濡れた状態でケースに入れる
- 雨に濡れたままケースに装着する
- お風呂場など湿度の高い場所に長時間放置する
ケースの中に湿気が溜まると、金属部分の劣化を早める可能性があります。時々ケースを外して、本体とケース内部を乾いた布で拭くようにしましょう。
もし変色してしまったら
万が一、変色が発生してしまった場合の対応手順をまとめておきます。
- 証拠を残す
- 購入時と変色後の写真を撮影(日付入りだとベター)
- 購入日とシリアル番号をメモしておく
- Appleサポートに連絡
- Apple公式サポートページから問い合わせ
- 近くのApple Storeで直接相談
- 電話サポート(0120-27753-5)を利用
- 使用状況を説明できるように準備
- どのような洗剤を使ったか
- どんなケースを使用していたか
- いつ頃から変色が始まったか
前述しましたが、正式な交換プログラムはまだ発表されていないものの、個別対応で交換してもらえる可能性はあります。丁寧に状況を説明することが大切です。
まとめ:美しい色を長く楽しむために
コズミックオレンジの変色問題、すでにAppleが問題を把握しているということは、今後の製造分では改善される可能性が高そうです。
もしこれからコズミックオレンジの購入を検討している方は、店頭で製造時期を確認したり、万が一の際の対応について事前に聞いておくのも良いかもしれません。また、すでに購入している方は、正しいお手入れ方法を実践して、あの鮮やかなオレンジ色を長く楽しんでください。
変色が起きてしまった場合でも、諦めずにAppleサポートに相談した方がいいでしょう。丁寧に状況を説明すれば、交換などの対応をしてもらえる可能性は十分にあると思います。


