2025年6月のWWDC(Worldwide Developers Conference)で、AirPodsに関するアップデートも発表されました。今秋リリース予定のiOS 26、iPadOS 26、macOS Tahoe 26のアップデートにより、AirPodsに多数の新機能が追加されるとのこと。
特に注目なのは、AirPods Pro 2やAirPods 4(アクティブノイズキャンセリング搭載版を含む)で利用できる機能の充実ぶりです。そこで、これらの新機能について詳しく解説します。
スタジオ品質の音声録音機能が登場
最も大きなアップデートと言えそうなのが、スタジオ品質の音声録音機能です。これまでのAirPodsでも音声録音は可能でしたが、今回のアップデートでは録音品質が格段に向上します。
従来よりも広い帯域とダイナミックレンジでの録音が可能になるため、まさにスタジオレベルの高品質な音声収録ができるようになるとのことです。
特に便利なのが、周囲の音を除去する「声を分離(Voice Isolation)」機能です。これにより、雑音が多い環境でもクリアな音声を録音できます。カフェのような騒がしい場所でのインタビューや、屋外でのVlog撮影でも、自分の声だけをしっかりと収録してくれるようになります。
この機能は次のようなアプリで利用できます。
- カメラアプリ
- ボイスメモ
- メッセージの音声入力
- Web会議アプリ(Zoom、Microsoft Teamsなど)
ポッドキャストやYouTube動画の制作を考えている方にとって、これは本当に画期的な機能と言えそうです。また、家族や友人への音声メッセージがより聞きやすくなったり、オンライン会議での発言がクリアに相手に届いたりするようになるので、日常的な場面でも活躍してくれるはずです。
カメラリモート機能でワンタッチ撮影
次に、カメラリモート機能です。AirPodsのステム(軸)部分を長押しすることで、ペアリングしたiPhoneやiPadのカメラアプリを遠隔操作できるようになります。
これまで集合写真を撮るときは、カメラタイマーを設定して走って戻るか、誰かに撮影を頼む必要がありました。でも、この機能があれば離れた場所からでも簡単にシャッターを切れるようになります。
家族や友人との集合写真はもちろん、一人での自撮りやVlog撮影でのワンオペ動画制作、商品紹介動画での手元撮影など、さまざまな場面で使えそうです。特にコンテンツクリエイターの方には、撮影の幅が大きく広がる機能だと思います。
新しいヘッドジェスチャーで操作性向上
AirPods Pro 2とAirPods 4では、新しいヘッドジェスチャーも追加されます。現在開発中の機能ですが、頭を振ることで会話モードの解除やノイズコントロールの復帰などの操作ができるようになる予定です。
手がふさがっているときでも、頭を動かすだけで操作できるのは本当に便利ですね。料理中や運動中など、これまで操作が難しかった場面でも快適に使えそうです。
リアルタイム翻訳機能も開発中
さらに注目なのは、AirPods向けのリアルタイム翻訳機能も開発中だということです。この機能が実装されれば、外国語での会話をリアルタイムで翻訳して聞くことができるようになります。
海外旅行や国際的なビジネスの場面で、言語の壁を気にせずコミュニケーションが取れるようになるかもしれません。今回のWWDCでは詳細は明かされませんでしたが、Appleの音声技術への取り組みの全体像が見えてくる興味深い機能です。
睡眠時の自動一時停止機能
これは意外にも重宝する機能かもしれません。睡眠時の自動一時停止機能により、AirPodsを装着したまま寝落ちしてしまった場合、それを自動で検知して再生中の音楽やコンテンツを一時停止してくれます。
「昨日音楽かけっぱなしで寝ちゃったかも…」という心配がなくなりますね。バッテリーの無駄遣いも防げるので、一石二鳥の機能と言えるでしょう。
教育現場での活用も想定
教室などで複数のユーザーが共有iPadにAirPodsを同時接続する際の接続性も改善されます。これまでよりも簡単かつ安定して接続できるようになるため、学校での授業やeラーニングでの活用がより便利になりそうです。
前述した高品質録音機能と合わせて、教育現場でのデジタル活用が一層進むかもしれません。
対応機種と提供時期
これらの新機能を利用できるモデルと提供時期は次のとおりです。
利用できるAirPods
- AirPods Pro 2

- AirPods 4

- AirPods 4(アクティブノイズキャンセリング搭載)

提供時期
提供開始は2025年秋(9月〜10月頃)を予定しており、iOS 26、iPadOS 26、macOS Tahoe 26へのアップデートと同時に利用可能になります。なお、開発者向けベータは既に公開されており、パブリックベータは7月に開始予定となっています。
まとめ:AirPodsがさらに多機能なデバイスに
今回発表された新機能を見ると、AirPodsがただのワイヤレスイヤホンから、より多機能なデバイスへと進化していることがわかります。
特にクリエイターやリモートワーカー、そして教育現場での活用を想定した機能が充実している点が印象的です。スタジオ品質の音声録音機能やカメラリモート機能は、コンテンツ制作の効率を大きく向上させてくれるでしょう。
2025年秋のアップデートが今から楽しみですね。AirPodsをお持ちの方は、ぜひこれらの新機能を試してみてください。きっと新しい使い方が見つかるはずです。