最近、Xなどで「Amazonで身に覚えのないサブスク契約がされていた!」という投稿を見かけます。実は2024年春頃から、多くのユーザーが「知らないうちにプライムビデオのFODやdアニメストアなどの有料チャンネル契約が始まっていた」と報告しており、これが大きな話題になっています。
そこで、この「勝手にサブスク契約」問題について、原因から対処法まで詳しく解説していきます。もしかすると、自身のアカウントでも同じことが起きているかもしれないので、必ずチェックするのがおすすめです。
主な原因を知って対策しよう
はじめに、なぜこのような「勝手にサブスク契約」が起きてしまうかを知っておくことが重要です。主な原因を理解することで、同じトラブルを未然に防ぐことができます。それぞれのパターンを詳しく見ていきましょう。
1. 無料体験の自動更新
dアニメストアなど、多くのサービスは「無料体験」を提供していますが、実はここに思わぬ落とし穴があります。「無料だから試してみよう」と軽い気持ちで登録した結果、後から請求が来てビックリというパターンです。
無料体験期間が終了すると、ユーザーが明示的に解約手続きをしない限り、自動的に有料契約へ移行してしまいます。無料体験登録時に「自動更新を停止」の設定をしていないと、そのまま課金が始まる仕組みになっています。
これは、Amazonに限ったことではなく、ほとんどのサブスクリプション型のサービスでは同じです。
2. ワンクリック・誤操作
Amazonの便利さが裏目に出るケースもあります。AmazonのUIは簡素な手続きでサブスク契約が成立するため、意図せず契約してしまうことが頻発しています。
特に次のような場面で誤操作が起きがちです。
- Fire TVでのリモコン操作中
- スマホアプリ内での誤タップ
- Alexaの音声認識による誤反応
- ながら操作での誤クリック
「何もしていないのに契約されてる…」という場合は、実は無意識のうちに操作していた可能性が考えられます。
3. 家族や第三者による誤操作
家族でAmazonアカウントを共有している場合によく起こるトラブルです。特にお子さんがいる家庭では要注意です。
お子さんが動画を見ていて、間違ってサブスク契約ボタンを押してしまったり、家族の誰かが「これ面白そう」と思って契約したけれど、他の家族に伝えていなかった…なんてことが実際に起きています。
4. 外部サービス経由の契約
これは意外と見落としがちなパターンです。AppleのApp StoreやiTunes、携帯キャリア(ドコモ、au、ソフトバンク)経由で契約した場合、Amazon本体とは異なる管理・解約手順が必要になります。
この場合、Amazonのサイトで解約手続きをしても契約が残ったままということがあるため、「解約したのに請求が続いている」と勘違いしてしまうケースがあるんです。
5. システムエラーや不具合の可能性
現時点でAmazon公式から大規模なシステム障害の発表は出ていませんが、SNSでは「家族全員が同時期に勝手に登録されていた」「一度も利用したことがないサービスが契約されていた」という報告も見られます。
ただし、多くのケースでは前述のような「リモコンの誤操作」「アプリでのタップミス」「家族による誤登録」などのヒューマンエラーによる可能性が高いと考えられています。
それでも「利用していないのに契約されていた」という報告が一定数存在するのも事実であり、引き続き慎重に確認することが大切です。
知っておきたい!外部サービス経由契約の落とし穴
ここで、特に複雑でトラブルの原因になりやすい「外部サービス経由の契約」について詳しく解説します。実は、プライムビデオ内のチャンネル登録でも「外部サービス経由の契約」となる場合があります。
プライムビデオのチャンネル登録の仕組み
プライムビデオ内で提供される「チャンネル」には、次の2つのタイプが存在します。
- Amazonが直接提供するもの
- 第三者(外部事業者)が提供するもの
例えば「FOD」や「dアニメストア」などの一部チャンネルは、AmazonのPrime VideoアドオンとしてAmazon経由で契約できますが、実際のサービス提供者は外部のコンテンツプロバイダーです。
外部サービス経由となるケース
ここがややこしいポイントです。プライムビデオのチャンネル登録には、次の2パターンがあります。
- Amazonが直接請求する場合:Amazonのアカウントサービスから管理・解約可能
- 外部サービスが直接請求する場合:その外部サービス(Apple、Google、携帯キャリアなど)の管理画面から解約が必要
プライムビデオのUI上は「Amazon内で完結している」ように見えても、実際は外部サービスのアカウントや決済が紐づいていることがあるんですよね。
特に注意が必要なケース
次の経路で契約した場合は、Amazonとは別の管理が必要です:
- Apple経由:App StoreやiTunes決済
- Google経由:Google Play決済
- 携帯キャリア経由:ドコモ、au、ソフトバンクの決済サービス
この場合、Amazonのサイトで解約手続きをしても契約が残ったままということがあるため、「解約したのに請求が続いている」と勘違いしてしまうケースが起きます。
Amazon公式ヘルプにも、次のように明記されています。
「お客様が第三者を通じてビデオ限定のサブスクリプションサービスまたはメンバーシップサービスにサインアップし、アマゾンが直接に代金を請求しない場合、当該第三者が定める請求条件がお客様のサブスクリプションまたはメンバーシップに適用されます」
解約や返金の際は、どこ経由で契約したかを必ず確認することが重要ですね。
契約確認と解約方法
「もしかして自分のアカウントも…?」と不安になったら、すぐに現在の契約状況を確認し、身に覚えのない契約がある場合は解約しましょう。
ブラウザの場合
PCの場合は、ブラウザで確認します。
まず、プライムビデオのトップページを表示したら、アカウントアイコン→「アカウントと設定」をクリックします。

「サブスクリプション」をクリックすると、現在契約中のサブスクが表示されます。不要なものは「キャンセル」をクリックします。

あとは画面の指示に従って、解約します。
プライムビデオアプリの場合
スマホやタブレットの場合は、プライムビデオアプリから確認すると簡単です。
プライムビデオアプリを開いたら、画面右上のアカウントアイコン→歯車アイコンをタップします。設定画面が表示されるので、「プライムとチャンネル登録」をタップします。


表示された画面の下部に、現在契約中のサブスクが表示されます。不要なものは「キャンセル」をクリックします。

あとは画面の指示に従って、解約します。
外部サービス経由の場合
前述の通り、外部サービス経由でサブスク契約した場合は、そのサービスのサブスク管理画面から確認・解約が必要です。上記の手順でサブスク契約が見つからない場合は、お使いの端末や契約しているキャリアのサブスク管理画面を確認してください。
なお、Apple経由、Google Play経由のサブスク契約の確認方法は、👇の記事でまとめていますので、併せてご覧ください。
いつから契約されていたか確認する
いつから契約されていたかを調べたい場合は、Amazonの注文履歴から確認します。なお、この方法はAmazon経由で登録した場合にのみ有効です。外部サービス経由で契約した場合は当てはまらないのでご注意ください。
ブラウザの場合
Amazonのトップページを表示したら、「注文履歴」をクリックします。表示されたページの中にある検索ボックスに「Prime Video」と入力して「注文を検索」をクリックします。

プライムビデオでの注文が表示されます。その中で、該当のサービスがあれば「注文日」を確認します。

もし「Prime Video」でヒットしない場合は、そのサービス名で検索を試してください。
アプリの場合
Amazonアプリを開いたら、ユーザータブを開き、「注文履歴」欄にある「すべてを表示」をタップします。注文履歴が表示されたら、その中にある検索ボックスに「Prime Video」と入力して検索します。


プライムビデオでの注文が表示されます。その中で、該当のサービスがあれば「注文日」を確認します。

返金対応について知っておこう
Amazonカスタマーサービスに連絡すれば、状況によっては返金に応じてもらえるケースが報告されています。諦める前に一度相談してみることをおすすめします。
返金されやすいケース
次の条件に当てはまる場合は、返金の可能性が高いです。
- 特典を一度も利用していない場合
- 登録から日が浅い場合
- 家族の誤操作や自分の意図しない登録だった場合
返金申請時のポイント
カスタマーサービスに連絡する際は、事情を丁寧に説明することが大切です。「家族が間違えて契約してしまった」「まったく利用していない」などの状況を具体的に伝えましょう。
ただし、すでに特典を利用していた場合や、過去にも返金申請をしていると断られることもあります。返金は必ず保証されるものではないことも理解しておきましょう。
カスタマーサービスへの問い合わせ方法
次の方法でAmazonカスタマーサービスに連絡できます。
- 電話:0120-999-373(フリーダイヤル、24時間受付)
- チャット:Amazon公式サイトの「カスタマーサービス」→「今すぐチャットを開始」
- メール:Amazonアカウントの「お問い合わせ」から
最も手軽な問い合わせ方法はチャットです。ただし、状況を説明しづらいことがあるので、詳しく説明したいなら電話で直接話したほうがいいでしょう。ただ、電話サポートは外国の方も多く従事されていますので、伝わりにくい可能性はあります。
トラブル防止のための3つのポイント
サブスク契約は簡単にできてしまうので、こういうトラブルは付き纏いがちです。そこで、今後気をつけるべきポイントをまとめました。ちょっとした工夫で、勝手にサブスク契約されるリスクを大幅に減らすことができます。
1. カレンダー管理を活用する
無料体験を利用する際は、終了日をカレンダーに登録しておきましょう。「○月○日:FOD無料体験終了(解約手続き)」といった感じでリマインダーを設定すると便利です。
2. 家族での対策を徹底する
家族でアカウントを共有している場合は、次の対策を実施してください。
- PIN設定の有効化
- 音声購入機能をオフに設定
- お子さんには操作方法を説明する
- 契約時は家族に一言伝える
3. 定期的な確認習慣をつける
月に一度は次の内容を確認する習慣をつけておくと、不要な請求に気づけるようになります。
- クレジットカード明細の確認
- Amazonからのメールチェック
- 「メンバーシップおよびサブスクリプション」ページの確認
サブスクリプションサービスは確かに便利ですが、契約や解約の管理が煩雑になりがちです。「便利だから」「無料だから」と安易に契約せず、本当に必要なサービスかどうかを慎重に判断することが大切ですね。
Amazonの「メンバーシップおよびサブスクリプション」ページを定期的に確認し、不要な契約は早めに解約することがトラブル防止の鍵となります。そして、不審な請求があればすぐにカスタマーサービスに問い合わせることが重要です。
まとめ:早めの対応が肝心
Amazonで勝手にサブスク契約されてしまう主な原因は、「無料体験後の自動更新」「ワンクリック・誤操作」「家族や第三者の誤操作」「外部サービス経由の契約」などが挙げられます。一部ではシステムエラーの可能性も指摘されていますが、まずは自分のアカウントを確認することから始めましょう。
万が一、身に覚えのない契約や請求があった場合は、慌てずにAmazonカスタマーサービスに連絡し、返金申請を行ってください。早めの対応が解決への近道です。
今回の件を機に、サブスクリプション管理の重要性を再認識し、安心してAmazonのサービスを利用できるよう対策を講じてみてください。