【2025年8月開始】noteのAI収益化プログラム徹底解説|無料記事も収益化?仕組み・設定・注意点まとめ

スポンサーリンク
note
記事内に広告が含まれています。
スポンサーリンク
YouTubeチャンネルを開設しました!

📺 スマホ・PC・AI・ガジェット・ネットの「今さら聞けないけど知っておきたい」情報を、ポッドキャスト感覚でゆるっと解説します。通勤・通学のおともに最適ですので、ぜひチャンネル登録をお願いします!

2025年8月1日から、noteがAI学習データ提供による新しい収益化プログラムを開始するという大きな発表がされました。

これまでのnoteの収益化といえば、有料記事の販売やメンバーシップ、サポート機能が主流でした。しかし今回の新プログラムは、無料記事でも収益が発生する可能性があるという点で大きな注目を集めています。

そこで、今回発表された収益化プログラムがどのような仕組みなのか、そしてブロガーやクリエイターにとってどんな影響があるのかをまとめました。

スポンサーリンク

note収益化プログラムの概要

まずは、今回発表された新プログラムの概要から整理していきます。

開始時期・対象範囲

  • 開始日:2025年8月1日
  • 対象コンテンツ:noteに投稿されたすべてのテキスト記事
    • 無料記事・有料記事・メンバーシップ特典記事を含む
    • 画像・音声・動画は対象外

収益化の仕組み

このプログラムの仕組みは、これまでのnoteの収益化とは根本的に異なるものです。note運営がユーザー(クリエイター)の書いた記事テキストをAI企業に学習用データとして提供し、その対価の一部がクリエイターに分配されるというものです。

つまり、記事を書くだけで収益が発生する可能性があるということですね。これは確かに画期的な仕組みだと思います。

参加・除外設定について

ここで重要なのが、このプログラムへの参加設定です。なお、設定変更はWebブラウザ版からのみ可能で、モバイルアプリからは設定できないので注意してください。

初期設定はON

プログラム開始時点で、すべてのアカウントが初期状態で「参加ON」になる予定です。つまり、何も設定しなければ自動的にプログラムに参加することになります。

除外設定の方法

もちろん、参加したくない場合は除外設定も可能です。

  • アカウント単位:設定画面からAI学習プログラム参加のON/OFF切替が可能
  • 記事単位:2025年6月30日以降、記事ごとに除外設定が可能

既存の「AI学習拒否」設定をONにしている方は、初期状態で除外される仕様になっています。

有料記事・プライバシーはどうなる?

多くの方が気になるのが、有料記事やプライバシーの扱いだと思います。

有料記事も対象になる

有料記事もAI学習用データ提供の対象となります。予想外と感じる方もいるかもしれませんが、除外設定も可能なため安心です。

個人情報の保護

note側では、氏名や住所などの個人情報について、システムと人の目によるチェックを行い、可能な限りマスキング・除外する対応を取るとしています。

また、画像・音声・動画・コメント欄はAI学習の対象外です。

提供先AI企業の信頼性

note運営は「技術的透明性・倫理性を備えた信頼できるAI企業」への提供としていますが、具体的にどの企業なのかは現時点で公表されていません。

OpenAI、Google、Anthropic、Microsoft、Metaなどの大手AI企業が想定されますが、実際の提携先や企業の選定基準については今後の発表を待つ必要があります。自分の記事がどこで使われるのかが分からないという点で、不安を感じる方もいるでしょう。

どうしても不安という場合は、アカウント設定で全体をOFFにするか、重要な記事のみ個別にOFF設定することで対応可能です。収益の可能性よりもプライバシーや情報管理を優先したい方は、無理に参加する必要はありません。

収益の仕組み・還元について

さて、気になる収益の仕組みについて詳しく見てみましょう。

分配方法

AI企業からの対価からnote運営手数料を差し引いた額がクリエイターに還元されます。報酬の受け取り方法は、銀行振込またはAmazonギフト券などが予定されていますが、詳細は今後発表される予定です。

還元額の決定基準

還元額は次の要素を総合的に評価して決定されるとのことです。

  • PV数
  • スキ数
  • 文字数
  • 専門性

ただし、詳細な基準は非公開となっています。

note運営としては、詳細基準を公開してしまうと「基準に合わせた記事の量産」や「システムの悪用」が起こる可能性があるため、今後も基準の詳細は非公開のままである可能性が高いと考えられます。YouTubeの収益化アルゴリズムが詳細非公開なのと同じような理由ですね。

報酬額はどのくらい期待できる?

現時点では具体的な金額は発表されていませんが、他のプラットフォームの事例を参考に考えてみましょう。

現実的な予想範囲

YouTubeの広告収入やブログのアフィリエイト収入と比較すると、AI学習データ提供による収益はかなり控えめな金額になると予想されます。勝手な予想ですが、大体次のような金額になるのではないでしょうか。

  • 多くの人:月数円〜数百円程度
  • 人気記事を持つ人:月数千円程度
  • トップクリエイター:月数万円(ごく一部)

期待値を適切に設定することが重要

「AI学習で大きく稼げる」と過度に期待するのは危険です。あくまで「書いた記事から少しでも収益が生まれればラッキー」程度に考えておくのが現実的でしょう。

メインの収益源として期待するよりも、noteでの発信活動や認知度向上の「おまけ」として捉える方が健全だと思います。

還元時期・税務処理

報酬が実際に支払われるタイミングや税務面での注意点も確認しておきましょう。

  • 還元時期:開始後、収益発生の都度、対象者に個別連絡
  • 税務処理:源泉徴収は行われず、支払調書も発行されない。税務処理は各自で対応が必要

税務処理については特に注意が必要です。副業の場合は年間20万円以上、専業の場合は年間48万円以上の所得があると確定申告が必要になります。noteのAI還元だけでなく、他の副業収入と合算した金額で判断する必要があるので、すでに収入のある人は注意しておきたいポイントです。

今後予想される影響

この新プログラムは、noteユーザーだけでなく、ブロガーや他の媒体を運営している方にも影響を与える可能性があります。

noteクリエイターへの影響

まずは、直接的にプログラムの対象となるnoteクリエイターへの影響です。これまで収益化が難しかった無料記事も含めて、「書くだけで報酬が入る」可能性が生まれました。

従来のnoteでは、有料記事やサポート機能を使わない限り直接的な収益は期待できませんでしたが、今回のプログラムにより、日記のような気軽な投稿でも収益化のチャンスが生まれることになります。

特に、これまで「収益は気にせず純粋に発信したい」と考えていたクリエイターにとっては、思わぬ副収入の機会となるかもしれません。また、まだ有料記事を作るほどの専門性に自信がない初心者の人でも、気軽に投稿を続けることで少しずつ収益を積み重ねられる可能性があります。これは確かに魅力的ですよね。

戦略的な活用の重要性

すべての記事を参加ONにすべきかというと、そうではないと思います。
収益の可能性はありますが、記事内容によっては意図しない学習利用のリスクもあるため、用途に応じた戦略的な選択が重要です。

記事タイプ別の使い分け戦略

「攻めるnote」(参加ONがおすすめ)

  • レビュー・解説・雑記系の記事
  • 導線用の記事(信頼・実績づくり)
  • 拡散したい記事、認知度向上を狙う記事

「守るnote」(参加OFFがおすすめ)

  • 有料コンテンツや商材系
  • 独自ノウハウ・戦略を販売している人の核心部分
  • 有料記事の中身に関わる補足記事

この使い分けが今後ますます重要になってくるでしょう。

ブロガー・他媒体運営者への影響

今回の新制度により、noteに「AI学習データ提供」という新たな収益源が追加されることになります。そうなると、ブロガーや他の媒体での運営にも影響が出てくると思います。それについてまとめていきます。

noteとWordPressの収益構造比較

まず、新しいnoteの収益化プログラムとWordPressの収益構造を比較してみましょう。

項目noteWordPress
初期費用無料ドメイン・サーバー代が必要
主な収益化手段有料記事、メンバーシップ、AI学習還元、サポート機能広告収入、アフィリエイト、自社商品販売
AI学習対応収益還元あり(ON/OFF設定可)勝手に学習対象、還元なし

このように、noteはコストゼロでAI時代の副収入も期待できる新しい選択肢として注目されています。

WordPressブログとの立ち位置変化

今回のnoteの新制度は、従来のブログ運営にとって大きな転換点になる可能性があります。

これまでの状況

  • WordPress:サーバー・ドメイン代などの運営コストはかかるが、Googleアドセンスやアフィリエイトで収益回収が可能
  • note:無料で使えるものの、収益化の選択肢が少ない

今後予想される状況

  • WordPress:運営コストは従来通りかかるが、コンテンツがAIに学習されても何の見返りもない
  • note:無料で使える上、AI学習データとしての価値に応じた収益も期待できる

この構造変化により、特に広告収入をメインにしている個人ブロガーにとっては、コスト対効果の観点からWordPressの魅力が相対的に低下する可能性があります。

検索エンジンの変化とブログ戦略への影響

また、より根本的な変化として、情報収集手段そのものが変わりつつあります。Perplexity、Gnspark、FeloなどのAI検索エンジンの普及や、ChatGPTのウェブ検索機能、Claude、Geminiなどの対話型AIが従来のGoogle検索に代わる選択肢として注目されています。これらが広く利用されるようになれば、従来のGoogle検索への依存度が下がり、SEOを重視したWordPressブログの優位性も同時に揺らぐ可能性があります。

併用戦略の重要性

前述しましたが、note単体で大きな収益を狙うのは現実的ではないと考えられます。ただし、上記の変化を踏まえると、戦略の見直しが必要かもしれません。

実際に両者を比較してみると、それぞれ次のような特徴があります。

noteの特徴

  • 完全無料で利用可能
  • AI学習への参加設定で制御可能
  • 報酬還元制度あり
  • SNSでバズりやすく拡散力が高い

WordPressブログの特徴

  • 維持費(月数百円〜数千円)が必要
  • AI学習は勝手に吸われる(制御不可・報酬なし)
  • SEOによる検索流入が得意(ただしGoogle検索への依存が強い)
  • 収益化手段(アフィリエイト・広告・自社商品など)の自由度が高い

短期的にはWordPressが「本格的な収益」に向いていますが、中長期的にはnoteの優位性が高まる可能性もあります。両者を併用しながら、時代の変化に応じて比重を調整していく柔軟な戦略が求められそうです。

注意点・リスク

新しいプログラムには、当然注意すべき点やリスクも存在します。参加を検討する前に、これらの点をしっかりと理解しておきましょう。

手数料・出金コストに注意

noteの各種収益化には手数料が発生します。少額の頻繁な出金は手数料負けする可能性があるので注意が必要です。

特にAI学習による収益は、前述したように多くの人にとって月数円〜数百円程度と予想されます。例えば数百円の収益に対して数十円の手数料がかかれば、実質的な利益は大幅に減ってしまいますよね。出金のタイミングや方法(銀行振込 vs Amazonギフト券)によっても手数料が変わる可能性があるので、詳細が発表されたら慎重に検討する必要があります。

規約違反リスク

著作権やプライバシー侵害、違法・不適切な内容は記事削除やアカウント停止のリスクがあります。これは今までどおりですが、収益化が絡むとより慎重になる必要がありますね。

特に注意すべき点として、次のようなものがあります。

  • 他者の文章やアイデアの無断転載:AI学習データとして価値があると思って他人のコンテンツを流用すると、著作権侵害で厳しい処分を受ける可能性
  • 事実と異なる情報の拡散:AI学習データの品質を重視するnote側が、虚偽情報に対してより厳格になる可能性
  • 過度な宣伝・スパム的投稿:収益目的での低品質な大量投稿は規約違反とみなされるリスク

個人情報流出リスク

note側でマスキング等の対応はありますが、記事内に不用意に個人情報を書かないことが重要です。

AI学習では大量のテキストが処理されるため、人間によるチェックでは見落とされる個人情報が混入する可能性もゼロではありません。特に注意すべき情報は次のとおりです。

  • 自分や他人の本名、住所、電話番号
  • 会社の機密情報や内部事情
  • 個人を特定できる詳細なエピソード
  • 金融機関や各種サービスのアカウント情報

AI学習への貢献度が見えない

自分の記事がどれだけAI学習に使われたかのレポート機能は現時点でありません。透明性の面では課題があると言えるでしょう。特に問題と感じるのは次の点です。

  • 収益の根拠が不明:なぜその金額になったのか理解できない
  • 学習利用状況が不明:自分の記事がどのAI企業でどう使われているか分からない
  • 改善点が見えない:どんな記事がAI学習に貢献するのか分析できない
  • 公平性の検証不可:他のクリエイターとの比較ができない

データの永続性・削除の困難さ

一度AI学習に提供されたデータは、技術的に完全な削除が困難になる可能性があります。

AIモデルは一度学習したデータを「忘れる」ことが技術的に難しく、たとえ後から記事を削除したり設定をOFFにしたりしても、既に学習されたデータを完全に排除することは現実的ではありません。つまり、参加する際は「一度提供したデータは永続的に利用される可能性がある」という前提で判断する必要があります。

競合他社による学習リスク

noteが提供するAI企業が、将来的に自分のビジネス競合となる可能性もあります。

例えば、特定の分野で専門的な記事を書いている方の場合、その知識がAIに学習され、結果的に自分の専門性の価値が相対的に下がってしまうリスクも考えられます。特に、コンサルティングや専門サービスを提供している方は、この点を慎重に検討する必要があると思います。

AI時代の競争軸とnoteの狙い

今回のプログラムには、より大きな背景があると考えられます。

noteが狙う「信頼データ供給元」としての地位

AI学習の質は、どれだけ信頼性の高い素材を吸収できるかで決まります。noteはその「素材提供プラットフォーム」として、AI企業に学習データを販売できる立場を狙っているのではないでしょうか。

つまり、今回のプログラムは「ユーザーの投稿を素材として企業に提供し、その対価の一部を還元するモデル」と言えます。

「正確な要約」が求められる時代

今後の生成AI競争では、「どれだけ正確に概要を出せるか」「信頼できる情報を使っているか」が重視されるようになっています。

その意味で、PV数やスキ数、シェア数が多いnoteは「信頼性が高い」と判断されやすく、AI学習の対象になりやすい可能性があります。今後は「人が評価している情報こそAIにとって学習価値がある」時代になるのかもしれません。

まとめ:AI時代の新たな収益機会をどう活かすか

改めて、noteの新収益化プログラムをまとめると次のようになります。

項目内容
開始日2025年8月1日
対象noteのテキスト記事(無料/有料/特典)
報酬AI企業からの対価を分配、金額未定
設定初期ON、アカウント・記事単位でOFF可
プライバシー個人情報はマスキング・除外
有料note対象(除外設定可)
影響新たな収益機会・戦略的活用が重要
注意点手数料、規約、個人情報、AI学習利用状況は非公開

今回の収益化プログラムは、確かにAI時代の新たな収益機会といえると思います。ただし、報酬やリスクを冷静に見極め、コンテンツごとに「攻め」と「守り」を使い分けることが今後ますます重要になってきます。

まずは6月末までに記事ごとの参加設定を見直し、「公開しても問題ない情報」と「慎重に扱いたい情報」を切り分けておくのがおすすめです。

いずれにしても、8月1日の開始まではまだ時間があります。自分のnoteアカウントで何を発信し、どの記事を参加対象にするか、じっくりと戦略を練る時間はありそうです。

新しい時代の波を上手に活用して、より良いコンテンツ作りに繋げ、可能であれば収益も上げていきたいものです。

タイトルとURLをコピーしました