大切なデータを消失した時の絶望感は、経験した人にしかわからないものですよね。データが消える原因はさまざま。スマホを水没させて起動しなくなったり、PCのハードディスクがクラッシュしたり、誤ってファイルを削除してしまったり…。そんな「もうダメかも」と諦めかけたときに頼りになるのが、プロのデータ復旧サービスです。
数あるデータ復旧サービスの中で、国内最大手の一つとして挙げられるのは「デジタルデータリカバリー」。しかし、検索すると「やばい」「高い」などのキーワードも表示されるこのサービス。本当に信頼できるのか、料金は適正なのか、技術力はどの程度なのか…あらゆる角度から検証していきたいと思います。
この記事を作成するにあたって、AIのディープリサーチを複数活用し、次の情報源から包括的なデータ収集と分析を行いました。
- デジタルデータリカバリー公式ウェブサイトおよびプレスリリース
- 複数の中立的なレビューサイトに掲載された口コミデータ
- Yahoo!知恵袋などQ&Aサイトでの実際の利用者体験談
- 日本データ復旧協会などの業界団体による情報
- 競合他社との技術・料金・サービスの比較データ
- IT専門家による評価およびインタビュー
このように多角的な情報を収集・精査し、できる限り中立的な立場から記事を作成しています。
デジタルデータリカバリーとは？
デジタルデータリカバリーは、デジタルデータソリューション株式会社が運営するデータ復旧サービスです。
1999年に設立され、すでに20年以上の実績を持つ老舗企業です。東京都港区六本木ヒルズ森タワーに本社を構え、東京、横浜、名古屋、大阪、福岡に拠点を持つ全国展開の企業です。主なサービス内容は次のとおりです。
- データリカバリー事業（データ復旧サービス）：ハードディスク、SSD、RAID、NASなど様々な記憶媒体からのデータ復旧
- フォレンジクス事業（デジタル鑑識）：法的証拠となるデジタルデータの調査・分析
- サイバーセキュリティ事業：情報セキュリティ対策
また、提供するサービスには次のような特徴があります。
- 24時間365日の相談・診断・見積もり対応を行っている
- 全国どこでも無料で集荷対応または郵送で受付可能
- 法人であれば無料出張診断・復旧作業が可能
- 取引実績として、ヤフー、キヤノン、NTT東日本、みずほ銀行などの大手企業との取引がある
技術力の評価
データ復旧サービスを選ぶ場合、そのサービスに技術力があるかどうかは重要なポイントです。特に「絶対に失いたくないデータ」を抱えている場合、単純な価格の安さよりも確かな復旧技術を持つ企業を選びたいものです。ここではデジタルデータリカバリーの技術力について、公表されている数値や実績から客観的に検証していきます。
復旧率
公式発表によれば、デジタルデータリカバリーの復旧率は次の通りです。
- 一部復旧を含む復旧件数割合：91.5%
- 完全復旧率：57.8%（2023年10月時点）
- 復旧率最高値：95.2%（月次の最高値、2017年～2024年）
これらの数値が実際に高いのかどうかを判断するために、業界全体の状況を確認してみましょう。
データ復旧業界では公表される復旧率は一般的に60%〜85%程度と言われており、完全復旧と部分復旧を合わせた総合的な成功率として示されることがほとんどです。その観点から見ると、デジタルデータリカバリーの「91.5%」という数値は確かに業界平均を上回っていると言えます。
ただし、注意すべき点として、これは「一部復旧を含む」数値であり、完全復旧率は57.8%にとどまっています。つまり、約3分の1のケースでは「一部のデータしか復旧できなかった」ということになります。
特に物理的な損傷が大きい場合は、復旧には限界があります。そのため、一部復旧にとどまることも少なくありません。そう考えると、完全復旧率50%以上は「かなり高い技術水準」といえます。
実績
公表されている実績は次のとおりです。
- 累計相談件数：46万件以上
- データ復旧実績件数：13万件以上（2019年時点）
- 他社で復旧不可と判定された案件の相談件数：7,000件以上
- 依頼の約80%は48時間以内に復旧完了
これらの実績を業界全体と比較すると、その規模の大きさがより明確になります。日本国内のデータ復旧業界では、年間の総依頼件数は推定で約30万件と言われています。デジタルデータリカバリーの累計相談件数46万件以上という数字は、単純計算でも業界全体の1年以上分に相当しているので、大きなシェアを獲得していますね。
特に注目すべきは、他社で「復旧不可」とされた案件の相談件数が7,000件以上ある点です。標準的なデータ復旧企業では「他社で不可と言われた案件」の成功例は数百件程度というのが一般的です。そう考えると、7,000件という数字は突出しており、高度な技術力の裏付けと考えても問題ないでしょう。
復旧スピードに関しても、業界平均は「標準的なケースで1週間〜10日程度」ですが、「依頼の約80%を48時間以内に完了」という数字は優れていますね。後述しますが、大規模な設備投資と多数の専門エンジニアを確保しているおかげだと思います。
これらの数字を総合的に見ると、デジタルデータリカバリーは単に歴史が長いだけでなく、技術的にも業界内でトップクラスの位置づけにあると考えても問題ないとでしょう。特に「他社で復旧不可と言われた案件」にも対応しているのは、技術的な優位性が強いことを示しています。
技術力を支える基盤
デジタルデータリカバリーがどのような技術的環境で事業を展開しているのか、その具体的な内容を見ていきましょう。同社の公開情報によると、以下のような設備や人材体制を構築しています。
- 専門チーム制：NAS・サーバ緊急対応チーム、物理復旧チーム、論理復旧チーム、NANDフラッシュメモリ復旧チームなど、専門分野ごとに40名以上のエンジニアが在籍
- 国内最大級の復旧ラボ：クリーンルーム完備の専用施設
- 300種類以上の専用復旧装置：世界各国から収集
- 部品ストック：7,300台分以上の部品を常時保管
これらの設備投資と専門技術により、1日に150台のPCや50台のRAIDサーバーを復旧できる処理能力を持つとされています。また、東京都から経営革新優秀賞を受賞しており、特に表面に傷のついたHDD障害に対するデータ復旧技術が評価されています。
このような点を見ても、やはり技術力は高いサービスだと言って問題はなさそうです。
対応可能な機器・データの種類
「大切な思い出の写真が消えた」「仕事の重要なファイルが開けなくなった」「子供のLINEトーク履歴が見られなくなった」などなど…。
さまざまな理由でデータ消失で困っている場合、自分のデバイスやデータが復旧対象になるのかは気になるところです。そこで、デジタルデータリカバリーがサポートする機器や障害の種類について確認していきましょう。
対応可能な機器
パソコン関連
パソコンやストレージ機器のトラブルは、ビジネスでもプライベートでも大きな打撃になりかねません。何年分ものデータやプロジェクトが一瞬で消えてしまうこともあります。デジタルデータリカバリーは、次のようなPC関連機器のデータ復旧に対応しています。
- デスクトップPC、ノートPC
- ハードディスク（HDD）、SSD
- RAIDサーバー、NASサーバー
- USBメモリ、SDカードなどの外部記憶媒体
スマートフォン・モバイル関連
現代の生活に欠かせないスマートフォン。思い出の写真や大切な連絡先、日々のコミュニケーションの記録など、かけがえのないデータが詰まっています。水没や落下、ソフトウェアのエラーでデータにアクセスできなくなったなど、万が一のトラブルでも、次のようなデータ復旧に対応しています。
- iPhoneやAndroidなどのスマートフォン
- iPadなどのタブレット
- LINEトーク履歴やSMS、写真、動画、連絡先などのスマホデータ
- ビデオカメラの録画データ
特にスマートフォンのデータ復旧は近年需要が高まっており、LINEのトーク履歴や写真など、日常生活に欠かせない大切なデータの復旧にも対応しているのは、非常に良い点だと思います。
障害の種類
データが見えなくなる原因は一つではありません。「なんとなくデータが消えた」と思っていても、その背景にはさまざまな障害の可能性が考えられます。
障害の種類によって復旧の難易度や方法、費用も大きく異なるため、基本的な知識を持っておくと役立ちます。デジタルデータリカバリーでは主に次のような障害に対応しています。
- 論理障害
ファイルシステムの破損や誤操作によるもの。例えば誤ってファイルを削除してしまった、ドライブを誤ってフォーマットした、ウイルス感染でデータが見えなくなったなどのケース。物理的には問題がないため、比較的復旧しやすい障害です。 - 物理障害
ハードウェア自体に問題が生じたケース。ディスクの機械的故障、ヘッドのクラッシュ、基板の故障、水没や落下による損傷などが含まれます。専門的な修理技術や特殊な機器が必要となり、復旧の難易度は高くなります。 - 暗号化されたデータ
ランサムウェア被害や暗号化設定を忘れてしまったなどの理由でアクセスできなくなったデータ。暗号化アルゴリズムの種類や強度によって復旧の可能性が変わります。
セキュリティ対策
データ復旧サービスを依頼する際、見落としがちだけど、極めて重要なのがセキュリティ面への対策です。
データを復旧するために預けるデバイスには、個人写真、企業の機密情報、クレジットカード情報、医療記録など、非常にセンシティブな情報が詰まっています。復旧技術の高さだけでなく、そのデータを安全に取り扱う体制が整っているかどうかは、業者選びの重要な判断基準となります。
デジタルデータリカバリーでは、セキュリティ面では次のような取り組みを公表しています。
- ISO27001/ISMS認証取得
- プライバシーマーク認証
- 社内の通行時の金属ゲート通過の義務化
- 54台の監視カメラや警備員の常駐による監視体制
- フリーメールへのアクセス制限
- 情報記憶媒体の接続部分を全て塞ぐ対策
- インターネット上での情報流出を避けるためのパソコン通信遮断
こうした厳格なセキュリティ対策は、官公庁からの相談件数が累計1,200件以上に達していることからも、一定の信頼性を得ていると判断できます。また、口コミでもセキュリティについて言及するものはありませんでした。もし、セキュリティに関するトラブルを抱えていたら、すぐに拡散される世の中ですので、信頼性はあると考えて大丈夫でしょう。
料金体系と実際のコスト
「大切なデータを取り戻したいけれど、いったいいくらかかるのだろう？」—これはデータ復旧サービスを検討する際に誰もが抱く最大の疑問だと思います。
料金が不透明だと感じられるのは、復旧の難易度が機器やトラブルの状態によって大きく異なるためです。見積もりなしでの一律料金設定が難しい業界ではありますが、ある程度の相場観を知っておくことは重要です。
それでは、デジタルデータリカバリーの料金体系を詳しく見ていきましょう。公式サイトの情報と実際の利用者の声から、現実的なコスト感を探っていきます。
公表されている料金体系
公式サイトでは、ディスク容量に基づく料金として次の目安が提示されています。
大切なデータを失うリスクを考えれば、この程度の金額で済むなら「安い」と感じる人も多いでしょう。しかし、口コミなどの情報を見ていると、実際の料金はもう少し高くなるようです。
実際の機器別データ復旧費用相場は、同社の公式サイト内にある「データ復旧料金の相場は？」というページで、次のように記載されています。
これは他社の復旧料金を含めた相場感を説明する内容ですが、データ復旧で実際にかかる料金はかなり幅広いのが実情です。
料金に関する実態
データ復旧の相場感からもわかるとおり、公式サイトに掲載されている「500GB未満で5,000円～」などの料金は、あくまで最低ラインであり、実際には障害の種類や復旧の難易度によって大きく変動します。
口コミや利用者の声を総合すると、デジタルデータリカバリーで実際にかかる費用は次のような傾向があります。
- 論理障害（誤削除やフォーマットなど比較的軽度な場合）：数万円～20万円程度
- 物理障害（ディスクのクラッシュや機械的故障など）：20万円～50万円程度
- RAID・サーバーの復旧：50万円～100万円以上
基本的には診断結果に基づいて個別のプランが提示され、「成功報酬制プラン」も用意されています。初期診断・見積もりは無料としていますが、症状によっては復旧の可否にかかわらず作業費が発生する場合があることも明記されています。
利用者の評判と口コミ
サービスを選ぶ際、公式サイトの情報よりも信頼できる情報が、実際の利用者の声でしょう。特にデータ復旧のように専門性が高く、一度きりの重要な選択となるサービスでは、先人の経験は貴重な判断材料です。
インターネット上で見られるデジタルデータリカバリーの口コミ・評判を分析すると、全体的には肯定的な意見と否定的な意見が混在しています。
数としては肯定的な口コミがやや優勢ですが、特に企業のWebサイトや一部のレビューサイトでは良い評判が多く見られる傾向があります。一方で、Q&Aサイトやフォーラムでは批判的な意見も一定数存在します。
良い評判の傾向
良い評判の傾向ですが、多くは技術力に関するものです。
- 「他社で復旧不可と判定され諦めていたが、ほとんどのファイルが復旧できた」
- 「絶望していたデータが完全復旧して、ありがたい」
- 「要望通りの復旧結果で大変満足」
また、対応の丁寧さや透明性に関する評価も見られます。
- 「ラボ（研究室）も案内してもらい、手順の説明も丁寧だった」
- 「電話やメールでも丁寧に対応してもらい、不安が軽くなった」
悪い評判の傾向
否定的な評判は、次のような傾向が強いようです。
- 料金に関する不満：
- 「ウェブサイト表示料金と実際の見積り料金の乖離が大きい」
- 「ハードの復旧に40万かかる見積もり出されて断った」
- 営業手法に関する懸念：
- キャンセルを申し出た際に急に大幅値引きを提案された例がある
- 「発注した以上復旧に失敗しても作業費の13万は返金できない」と言われたとの報告
- 復旧失敗時の対応：
- 「復旧できなかったのに費用がかかった」という口コミ
- 「後手後手の不誠実な対応され、結局は復元出来ず」という批判的意見
口コミをまとめると？
これらの口コミを総合的に分析すると、デジタルデータリカバリーの評判は主に次のような特徴があると言えます。
- 技術力は高評価
最も評価されているのは技術力の高さで、特に「他社で復旧不可」と言われたケースでも成功した実績が多数報告されています。 - 対応の質にはバラつき
丁寧な説明や誠実な対応を評価する声がある一方で、営業段階での説明と実際のプロセスに違いを感じた利用者も少なくありません。 - 料金面での不満が目立つ
最も多い不満は料金の透明性に関するもので、公式サイトの表示価格と実際の見積額の差に驚いたという声が散見されます。 - キャンセル時の対応に懸念
キャンセルを申し出た際の値引き交渉や、契約後のキャンセルポリシーに不満を感じたケースもあります。
「技術力は確かだが、料金体系と営業手法にはイマイチ」というのが多くの利用者の共通認識のようです。データの重要度や復旧の緊急性、予算などによって、同じサービスでも満足度が大きく変わる傾向が見られるので、状況に応じて評価が変わるといった感じでしょうか。
デジタルデータリカバリーを利用する際のポイント
ユーザーの口コミまとめからもわかるとおり、デジタルデータリカバリーは高い技術力を持つ一方で、料金体系や営業については…という印象です。そこで、同社のサービスを最大限に活用し、トラブルを避けるための具体的なポイントについて確認してみましょう。
無料診断・見積もりを積極的に活用する
初期診断と見積もりは完全無料なので、まずはここを活用しましょう。「どうせ高額になるだろう」と諦めずに、実際の状況を専門家に診てもらうことで正確な情報が得られます。この段階では費用は一切発生しないので、気軽に相談できるのが大きなメリットです。
見積もり内容を詳細に確認する
見積書を受け取ったら、単に金額だけでなく「何が復旧できる見込みか」「部分復旧の場合どの程度のデータが戻るか」「作業にかかる期間」など、詳細を確認しましょう。また、復旧できなかった場合の費用（作業料）が発生するかどうかも必ず確認することが重要です。
複数社での比較を検討する
特に高額な見積もりが出た場合は、他社でも見積もりを取って比較検討するのが賢明です。デジタルデータリカバリーは技術力が高いため、他社で「復旧不可能」と言われたケースでも対応できる可能性がありますが、シンプルな症状であれば他社でも同等のサービスが受けられるかもしれません。
営業トークに惑わされず冷静に判断する
「今すぐ決めないと復旧率が下がる」「当社でしか復旧できない」などの営業トークには惑わされず、冷静に判断することが大切です。焦って契約するよりも、一度持ち帰って検討する時間を取ることも選択肢の一つです。
キャンセルポリシーを事前に確認する
見積もり後にキャンセルする場合の条件や、作業開始後のキャンセルに関するポリシーを事前に確認しておきましょう。口コミにあるように、キャンセル時に追加条件が提示されるケースもあるようです。
契約書や同意書の内容を必ず確認する
契約時には特に「復旧できなかった場合の費用」「部分復旧の場合の料金体系」などの条件をしっかり確認し、納得できる内容かどうかを見極めましょう。
デジタルデータリカバリーの技術力は業界トップクラスであり、特に難しいケースでも復旧可能性が高いという大きな強みがあります。費用面での不安がある場合でも、まずは無料診断・見積もりを利用して具体的な状況を把握するのがおすすめです。「見積もりだけ」なら費用は一切かからず、そこから他社と比較検討することも可能です。
まとめ：デジタルデータリカバリーは技術力の高いサービス
デジタルデータリカバリーは、技術力とセキュリティ面では高い水準を持つ企業です。特に「他社で復旧不可」とされた難しいケースにも対応できる技術力は評価に値します。官公庁や大企業からの信頼も厚く、セキュリティ体制も充実しています。
一方で、料金体系の透明性や営業対応には、まだ改善の余地があると考えられます。公式サイトの表示価格はあくまで最低ラインであり、実際にはより高額になる可能性が高いことを理解しておく必要があります。
結論として、次のようなケースでは、デジタルデータリカバリーに一度相談してみるのがおすすめです。
- 他社で「復旧不可能」と言われたケース
- 企業の重要なデータや取り返しのつかない価値あるデータの復旧
- セキュリティ面を特に重視するケース
一方、次のようなケースでは他社も検討した方が良いかもしれません。
- 費用を最優先に考える場合
- 軽度の論理障害（誤削除など）のみの場合
- 成功報酬制の明確さを重視する場合
最終的には、データの重要性と復旧にかかるコストを天秤にかけ、自身のニーズに合った判断をすることが大切ですね。
とはいえ、データ消失のピンチではあまり悠長なことは言っていられません。もし、本当にお困りの状態なら、まずはデジタルデータリカバリーに無料相談してみるのがおすすめです。
