iPad mini で軽く作業をしたい。そんなときに悩ませてくれるのがキーボード問題です。iPad mini は持ち運びに便利な小型タブレットですが、文字入力となるとオンスクリーンキーボードでは効率が悪く、長時間の作業には向いていません。
そんな悩みを解決してくれそうなのが、今回紹介する「Omikamo 折りたたみ式キーボード」。このキーボードは、折りたたみ式でコンパクト。その上、トラックパッド搭載という優れものです。自分は、昨年発売された iPad mini(A17 Pro) の頃に購入。約半年ほど使い込みましたので、いい点と悪い点はある程度把握できたかなと思います。
つまり、完全自腹レビューです。では、早速、使い勝手や特徴を紹介していきましょう。
Omikamo 折り畳み式キーボードのスペック
改めて、今回紹介するのは、Omikamo というメーカーの折りたたみ式キーボード。Amazon では数多く出品されている中国製のサードパーティ製キーボードの一つですね。あまり聞かないメーカーですが、Amazon では比較的高い評価を得ています。以前と比べると、最近の中国メーカーのキーボードは、値段の割にはいい感じに仕上がっているものが多い印象です。
まずは基本情報からチェックしていきましょう。Amazon の商品ページに記載されている商品サイズは、実物とかなり乖離しているので、おそらく記載ミスだと思います。実際に測ってみたところ、次のような感じでした。
- サイズ:展開時 約34.2cm×約11.4cm×約1cm / 折りたたみ時 約18.1cm×約11.4cm×約1.8cm
- 重量:293g
- バッテリー:リチウムイオン充電式(USB-C充電)
- 連続使用時間:最大60時間
- 接続方式:Bluetooth 5.2
- 対応OS:iOS、iPadOS、macOS、Windows、Android
Omikamo 折り畳み式キーボードのおすすめポイント
実際に使っていて、かなりおすすめできる商品だなと感じています。そう感じたポイントを紹介していきます。
ノートPCに慣れている人なら快適にタイピングできる
キーボードですので、何よりも肝心なのは「快適にタイピングできるかどうか」という点です。結論から言うと、このキーボードはかなり快適に使えます。
まず、キーピッチはフルサイズキーボードの約85%程度を確保しているので、折りたたみキーボードにありがちな「打ちにくさ」を最小限に抑えています。キーストロークは浅すぎず深すぎず、適度な深さですね。そのため、メカニカルなキーボードが好みな人には物足りないと思いますが、MacBook などのキーボードに慣れている人なら違和感なくタイピングできるでしょう。

タイピング音も静かめなのもポイント。それほど入力時の音が気にならないので、静かな場所やカフェなどでの作業も気兼ねなくできます。
何より素晴らしいのは、Enter キーがフルサイズなこと。この手の折り畳みキーボードの場合、省スペース化のために Enter キーなどが小さくなってしまいがちです。しかし、このキーボードはこの点も考慮されており、普通の日本語キーボードとほぼ同じ感覚で操作が可能。普段の感覚で通常のキーボードと遜色ない速度で文字入力ができるようになります。これは素晴らしいポイントですね。

ついでに言うと、右側の Shift キーがちゃんとあるのもいいですね。多くの中華キーボードは、ここが「ろ」のキーになっていることが多いので、ちゃんと作られていると感じます。
iPad mini とほぼ同じ大きさでコンパクト
Omikamo の折り畳み式キーボードは、iPad mini と同じくらいのサイズに折りたためるので非常にコンパクト。iPad mini と一緒に持ち運ぶキーボードとしてピッタリです。

外観はフェイクレザー素材で覆われており、一見すると何かの化粧箱のような感じ。背面には「Omikamo」の刻印が入っています。それほど高価なキーボードではありませんが、なかなか高級感があります。

重さは約 293 グラム。 iPad mini とほぼ同じ重さです。この 2つを合わせて 600 グラム程度。この重量でちょっとした作業を快適にできるなら、かなり便利です。これなら持ち歩くのもそれほど苦ではないですね。
トラックパッド搭載はやはり便利
キーボードを使う際、やはり欲しいのはマウス。「画面をタッチすればいいじゃないか」と思われるかもしれませんが、タイピング中はできるだけキーボード付近から手を離したくないんですよね。画面をタッチすると、その分キーボードから手が離れて、どうしても書くリズムが損なわれてしまう。ですので、できるだけすべての操作を手元で完結させたいのです。
そうなるとマウスが必要ですが、荷物が 1 つ増えてしまいます。そこでトラックパッド付きのキーボードはありがたい選択肢なんですよね。簡単な操作なら右手でサクッとできるので、非常に便利です。
また、トラックパッドが横にあるので、キー入力中に干渉しにくいのもいいところですね。トラックパッドが下にあると、入力中にトラックパッドに触れてしまい、カーソルが変なところに飛んでしまうことがあります。しかし、横なら必要なときだけ手を動かして操作するので、干渉の恐れがありません。

後述しますが、カーソル操作やタップといった基本的な操作ならトラックパッドで問題なし。もちろん、細かい操作が必要な作業ではかなり厳しいです。しかし、 iPad mini ではちょっとしたテキスト入力といった軽い作業がメインになるので、そこまで細かな操作はしません。そう割り切って使えば、十分に実用的です。
ファンクションキーが用意されている
ファンクションキーにはよく使うキーボードショートカットが用意されています。例えば、ホームに戻る、コピー、ペースト、画面の明るさ調整、音量調整などを操作できるのは便利なところ。特にトラックパッドでは難しい「ホームに戻る」がボタン一発でできるのは重宝します。

バッテリー持ちの良さ
バッテリーの持続時間は、フル充電で約 60 時間なので、割とタフな感じ。1 週間程度の出張なら、充電を気にせず使えるレベルです。
万が一バッテリーが切れたとしても、iPad mini 自体がモバイルバッテリーの代わりとして使えるので、USB ケーブルだけ持ち歩けば充電が可能。ちょっとしたお出かけでモバイルバッテリーを持ち歩くのは重たくて仕方がないので、とにかく軽くしたいなら USB ケーブルだけ忍ばせておけば OK です。

ちなみに iPad がモバイルバッテリーになるという話は、👇の記事でまとめていますので、併せてご覧ください。
ワイヤレス接続の手軽さ
接続方法は Bluetooth なので、ペアリングも簡単。一度設定すれば次回からは電源を入れるだけで自動的に接続されます。また、最大 3 台までペアリングが可能。iPhone や Android、Mac、Windows にも対応しているので、別の端末でも問題なく利用できるのがいいですね。
複数台ペアリングしている場合、キーボードショートカットで自由に接続先を切り替えられます。

また、現在の接続先もインジケーターで表示されるので、わかりやすいのもいいところです。

イマイチに感じたポイント
ここまで結構褒めてきましたが、気になる点もいくつかあります。そう感じたポイントを紹介していきます。
トラックパッドの操作性は低い
サードパーティ製キーボードの性でもありますが、トラックパッドの精度が低い。1本指でする操作(カーソル移動、タップなど)は特に問題ないですが、 iPad に用意されているトラックパッドジェスチャーはほとんど使えません。
例えば、2本指で横にスワイプしてホーム画面を切り替えようとしたときは、引っかかったような感じになってスムーズに動きません。逆に3本指で上下にスワイプする操作(Dock の表示やアプリスイッチャーの表示)はスムーズに動作するので、横方向の操作が特に苦手な感じです。
もし、Magic Keyboard を使ったことがある人なら、その差は顕著に感じると思います。トラックパッドはあくまでもポインターの操作に使うだけという割り切りが必要です。
電源がスイッチ式
電源がスイッチ式なのが、少しだけ残念ポイント。自分は👇の iClever の折り畳みキーボードを使っていたのですが、こちらのキーボードは開くと電源がオンになり、閉じるとオフになる仕組みなんですよね。

しかし、Omikamo のキーボードは電源スイッチ式なので、その都度自分で操作しなければならない。これがちょっとだけ面倒です。

折り畳み式のキーボードは、iClever のように開閉でオン・オフが切り替わると思い込んでいたので、余計にガッカリしたのかもしれません(勝手に思い込んでいた自分が悪いわけですが)。
なお、電源をオフにし忘れても、5分程度無操作だと自動的に電源がオフになるので、過剰に心配することはありません。また、無操作で電源オフになった場合、何かキーを押すと電源がオンになります。ですので、擬似的には開閉でオン・オフできているような感じにはなります。
ですが、5分程度はバッテリーを損するわけで、開閉でオンオフができればさらに良かったなぁと感じるところです。
折り畳んだときはちょっと厚い
キーボードの外装はフェイクレザー素材で覆われていますが、折り畳んだときにこれが厚みを増す原因になっています。おそらくキーボードの保護を兼ねてレザー素材で覆っていると思うのですが、そのせいで厚みが増してしまったのは残念ポイント。もう少し薄かったら良かったんですけどね。

上の写真では、iPad mini に PITAKA のケースをつけていますが、それでもキーボードの方がちょっと厚いです。ちなみに、PITAKA のケースは下の記事でレビューしていますので、併せてご覧ください。
とはいえ、これは本当に些細な話で、大きく気になるというほどではありません。
まとめ:かなりおすすめできる持ち運び用 Bluetooth キーボード
というわけで、ここまで Omikamo の折りたたみ式キーボードを紹介してきました。総じて品質は高く、キー入力のしやすさ、携帯性の高さなどから、トラックパッドの精度については割り切れば十分使えますし、かなりおすすめできるキーボードかと思います。
自分の場合、このキーボードは iPad mini で軽い作業がしたいと思って買ったものなので、十分に役に立ってくれています。ただ、前述した通り、トラックパッドの操作感は期待しないほうがいいですね。もし、本格的な作業に使うということであれば、別にマウスを用意したほうが幸せになれると思います。
Omikamo の折りたたみ式キーボードはセールの対象にもなりやすく、クーポンもよく配布されているので、かなり手頃な価格で入手しやすいです。そのリーズナブルさもおすすめできるポイントです。
現時点(2025年4月7日時点)では、タイムセール中でした。気になった方はぜひチェックしてみてください。
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