日本人のスマホ比率は97%、70代シニアも9割以上が所持だそうです。自分の親も最近スマホデビューしてました。
そんなスマホが当たり前の時代、やはりセキュリティは気にかかるところ。とにかく変なトラブルに巻き込まれないためにも、自分が親に口を酸っぱくして言っていることを書いていきます。
使い慣れていない人に「セキュリティ」といっても難しい
NTTドコモ モバイル社会研究所の「2024年一般向けモバイル動向調査」によると、日本における携帯電話の所有者のうちスマートフォン比率は97%。70代のシニア層においても9割を超えているそうです。お年寄りにはらくらくホンみたいなイメージを持っていましたが、そのようなデバイスを使っている人は1割もいないということ。時代は大きく変わりましたね。
そういう私の親も、自分のお古のiPhoneでスマホデビューをしました。
「ガラケーで十分」と言っていたのですが、今の時代、スマホがないとできないことを増えすぎて、渋々スマホを使い出しました。
(嫌な顔していたのに、最近は楽しそうに写真を撮っている様子。なんだかな)
そんな時代だからこそ気になるのがセキュリティ対策。
ネットを使った詐欺は横行していますので、そのようなモノに引っかからないためにも一緒に対策をしなければなりません。
だがしかし、スマホを使い慣れていない人に「セキュリティ」の話をしても真剣に取り合ってもらえません。そりゃそうだ。意味がわからないもの。
フィッシング、マルウェア、スパム、詐欺サイトなどなど、横文字が入った言葉で説明したとしても、頭に入っていかないでしょう。
とはいえ、何もしないわけにもいかない。だから、万全なセキュリティ対策とは言えないけど、最低限守るべきことだけは理解してもらえるように仕向けたい。なので、子供に言い聞かせるように、「これだけは守ってくれ」ということをいくつか口を酸っぱくして言っています。
とにかくリンクは開くな
とにかく、トラブルの元になるのは不用意にリンクを開くこと。
メッセージであれ、メールであれ、ウェブサイトであれ、不用意に開いたリンクの先には不幸しかない。
つまり、リンクを踏まなければある程度のリスクは減らせるわけです。
なので、親にはとにかく「下線のあるところは押さないでね!」と伝えています。
特にメッセージやメールは危険性が高いので、「ここにあるリンクの先に幸せがない」と強く訴えることが重要です。
ただ、口で言っただけではわからないと思うので、実際に画面を見せながら説明してあげるといいでしょう。例えば下の画面のようなものだったら「宅配便が自分の電話番号やメアドを知っているわけないじゃん。こういうの増えているから、絶対に開かないでね」みたいな感じで伝えてあげればいいと思います。
あと、リンクがなくても怪しいメッセージの例も教えておくといいでしょう。例えば下の画面のようなものだったら、「おいしい話をメッセージで送る人なんていないよ。おいしい話があるんだったら、自分だけで儲けた方がいいじゃない。だから、これは詐欺。絶対に信じないでね」といった感じで説明してあげればわかってもらえるんじゃないでしょうか。
昔だと「日本語の怪しいメールやメッセージは注意」という話がよくありましたが、最近は全然怪しくないこともあるので、この注意喚起は止めた方が無難です。
むしろ「日本語に不自然な部分がないから大丈夫!」と、内容を疑わずにリンクを踏んでしまう恐れすらあります。
とにかく肝要なのは、リンクを踏まないことです。リテラシーが高まってきたら徐々に緩めていけばいいと思いますが、そうでないタイミングだったらリンクを踏ませないことの徹底がトラブルを避ける最大の対策ではないかと。
つまり、自分の親に「これだけは守ってくれ」とお願いしていることは「リンクを踏むな」ということなのです。
クレカなどの個人情報は入れるな
これ以降の話は、徐々に使い慣れてきた感に合わせて伝えるようにしていることです。
(一度に多くを説明してもわからなくなっちゃいますからね)
まず、フィッシング詐欺対策。スマホを狙ったもののほとんどがフィッシングだと思います。フィッシング詐欺は、いかにも本物のようなサイトに個人情報を入力させて盗み取り、それを悪用するもののことです。
つまり、個人情報を入力しなければ、とりあえずの被害を防げるというわけです。
なので、「何があっても名前や電話番号、メアド、クレカなどは入力するな!」と強く訴えましょう。
「買い物などをしたい」という要望があるのであれば、買い物をするサイトについて確認し、一緒に設定してあげればいいと思います。
そうすれば、これ以降、クレカ情報などを入力する必要がないので、もし情報の入力を求められたら怪しいと判断できるわけです。個人情報を求められることがあったら、「それは怪しいから絶対に入力するな」と強く言えるようになりますからね。
アップデートなどの設定は全部やっておいてあげる
セキュリティ対策で重要なのは最新版を使うこと。それはシステム、アプリの両方に言えることです。
ただ、使い慣れていない親に「アップデートするんだよ」と言ったとしてもちんぷんかんぷんでしょう。
こういうことは全部使い慣れている人がやっておいてあげるのがベストです。
iPhoneの場合だと、設定アプリの「一般」→「ソフトウェアアップデート」を開いて「自動アップデート」をオンにしておく。これでシステムは自動的にアップデートされるようになります。
アプリのアップデートは、設定アプリの「App Store」を開いて、「アプリのアップデート」をオンにする。これでアプリも自動アップデートされます。
あと、アプリを使っていてレビュー依頼がポップアップすると混乱してしまうかもしれません。なので、同じ画面の下の方にある「アプリ内評価とレビュー」はオフにしたほうが無難です。
わからないことがあったら「必ず訊いて」と伝える
わからないのに、自分だけで解決しようとするとドツボにハマる。
これはどこにいても通用する出来事かと思いますが、スマホでも当然通用します。
なので、わからないことは自分で解決しようとせずに確認することが大切です。
しかし、使い慣れないスマホ。
「わからないことを誰に訊いたらいいかわからない!」
となるのは必然です。
だからこそ、問合せ先を設けておくべきです。しかし、事象によって問合せ先が違うのは面倒だし、理解に苦しむということになりかねません。
ですので、面倒でも不明点は必ず自分に問い合わせてもらうようにしましょう。
そうすれば親も安心ですし、こちらも安心です(ちょっと面倒だけど)。
それに疎遠だった親ともコミュニケーションが取れるようになるかもしれません。
万全ではないけど、かなりのリスクは減らせるはず
ここまで書いた内容はセキュリティ対策としては最低限のレベルの話です。
むしろ、まだまだやらなければならないことはある。
でも、一度にすべてを求めても難しいのが現実でしょう。
なので、必ず守るべきポイントを守ってもらうことが重要だと思います。
これにより、リスクは大分減らせるはずなので。
何が危ないのか?という感覚は徐々に育っていくものなので、スマホを使い慣れていない人はその感覚が育っていないんですよね。だから、「そんなものに」というものにも引っかかってしまう。
だから、リテラシーを育てるためにも、はじめの一歩として守ってもらうことを伝えるのが大切だと思います。
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