【初心者向け】そもそもCopilot+PCって何?

Windows

少し前にマイクロソフトが大々的に発表して話題になった「Copilot+PC」。色々なメディアで紹介されていますが、「すごく高性能!」「こんな機能がある!」といった感じの内容が多く、そもそもこれは何なのか?というところがわかりづらかったりします。
ですので、ここではCopilot+PCは何かという部分にフォーカスし、PCに詳しくない人でもわかるように紹介していきましょう。

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カンタンに言えば「PC内部で生成AIが動くWindows PC」

まず、Copilot+PCの特徴を一言で説明するとすれば、「PC内部で生成AIが動くWindows PC」です。本当にザックリですが、カンタンに説明します。

一般的な生成AIサービスのしくみ

Copilotをはじめ、ChatGPTやGemini、Cluadeなどなど、生成AIサービスはたくさんあります。これらのサービスは、どれもインターネットに接続して生成AIサービスに質問(プロンプト)を送り、生成AIサービスは受け取った質問を元に回答を生成し、それをネットを通じて自分のPCに送り、ユーザーは回答を確認できる。という段取りで動いています。

Copilot+PCはPC内部だけで生成AIが使える

一方Copilot+PCの場合、PC内部に(すごいザックリとした説明ですが)超強力な性能を持っており、自分独自の力で生成AIが動きます。よって、外の空間に情報を送らなくても、PC内部で回答を生成します。つまりネットを使わなくても回答が得られるのです。

PCでも難なく生成AIが使える性能を定めたのがCopilot+PC

生成AIを動作させるには、かなりの性能が必要です。よって、これまでのPCが持つ性能ではまともに生成AIが動かせませんでした。近年は「AI PC」というのも登場してきましたが、スペックによって動作が千差万別で、あまり快適ではないのが実情です。

そこでマイクロソフトが「このスペックだったらWindowsで生成AIが快適に動くよ」という基準を定めたんですね。この基準をクリアしたPCが「Copilot+PC」を名乗っています。ですので、とりあえずCopilot+PCとは、「PCだけで生成AIが動かせるPC」と覚えておけば大丈夫でしょう。

Copilot+PCの利点は?

では、Copilot+PCにはどのような利点があるのでしょうか?

情報が漏えいしない

生成AIサービスを使う場合、自分の書いたプロンプトやデータをネットを通じて外部のサーバーに送らないといけません。これは、セキュリティの観点からはあまり好ましくないのです。実際、生成AIサービスに送った内容から機密情報が漏えいした事例もあります。だから、企業によっては生成AIサービスをの利用を禁止しているところもあるわけですね。

しかし、Copilot+PCは、外の空間に情報を送らなくても、PC内部で回答を生成します。これにより、外部に大切な情報が流れなくなるので、機密漏えいといったトラブルにはつながりません。

ネット環境に依存しない

ネットの環境に依存しなくても生成AIが使えるのもメリット。例えば回線速度が遅くなっていると、回答を得られるまでに時間がかかってしまいます。また、生成AIサービスが混み合っていたり、落ちていたりすると、回答自体が得られない可能性もあります。

しかし、Copilot+PCはPC内部で生成AIが使えますので、外部の環境に関係なく回答が得られます。もし仕事のフローに生成AIを組み込んでいた場合、回答が得られないというのは致命的です。このような点でもPCで回答を生成するCopilot+PCに強みがあるといえます。

リアルタイムに回答が得られる

PC内で回答が生成されるので、ほぼリアルタイムに回答が返ってきます。これにより、ネットを使った生成AIよりも爆速で回答が得られます。

Copilot+PCで使える代表的なAI機能

これはあちこちの情報サイトでも触れられていますが、念のためCopilot+PCで使える代表的なAI機能について、所感も踏まえて紹介しておきましょう。

Cocreator機能

Cocreatorは、AIを活用した画像生成・編集機能。言葉で作りたい画像を指示すれば画像が生成できるし、修正したい箇所を指示すれば画像を修正してくれるというものです。

Windows標準のペイントアプリなどでこの機能を利用できるので、最もわかりやすいAI機能といえるのではないでしょうか。下の動画はマイクロソフトが公開しているものですが、ペイントアプリでザックリとした絵を描いていくと、右側に表示されたCocreatorがちゃんとしたイラストに修正しています。

Live Captions機能

Live Captionsは、音声をリアルタイムで英語の字幕に変換する機能。対応する言語は40以上あります。ビデオ通話や音声通話に対応しており、これらのアプリでこの機能を使うと、リアルタイムに翻訳結果が表示されるそうです。

ただし、現時点では英語以外の言語への翻訳の対応については明言されていません。実際、今のところ、英語以外は使えないみたいなので、アップデートを待つしかありません。

Recall機能

Recallは、PC上で行った操作すべてをほぼ瞬時に遡って確認できるようにする機能。ドキュメントや画像、Webサイトなど、過去にPCで見たものって見つけられないことがありますよね。Recallは過去のPC操作をタイムライン上で整理してくれているので、すぐに見つけ出せるようになります。

下の動画では、過去に見たウェブサイトを探していて、Recallで遡って見つけ出すというデモです。こんな風に過去の情報をすぐに探し出せて便利ですね。

と、すごくいいことのように書いていますが、これって冷静に考えればすごく恐ろしい機能です。例えば、自分のPCを誰かが操作できる状態にあれば、「コイツは過去に何を見たんだ?」とすぐに調べられてしまいます。プライバシーは大丈夫なの?と不安になります。

それにPCへの負担も大きいです。過去の操作を記録していくわけですから、随時書き込みして保存していくわけです。ストレージも圧迫するし、その作業にも負荷がかかります。

このようにプライバシーやPCへの負担の面で問題がありそうな機能だと私は思っていましたが、世間的にも同じだったようで、かなりの意見が飛び出しました(プチ炎上)。よって、この機能は当初の予定と異なりプレビュー版扱いとなり、ユーザーがオンにしない限り動作しないそうです。そして、マイクロソフトは機能面を再検討しているとのこと。

今後は更に機能が増えるはず

現時点で発表されているCopilot+PCならではのAI機能はこのぐらいです。ただ、今後はこれらの機能がより使いやすく向上していくでしょうし、まったく新しい機能も追加されていくと思います。
そして、これらの機能はすべてPCだけで完結できるので、情報を守りつつ手軽にAIを使いたい人、AIを使った作業効率アップを目指している人には、Copilot+PCはオススメといえます。

Copilotへすぐにアクセスできる

これは余談ですが、Copilot+PCには、キーボードに「Copilot」キーが追加されています。このキーを押すだけでCopilotをいつでも呼び出せます。今のWindows 11では、Copilotを呼び出すのにタスクバーのCopilotアイコンをクリックしなければいけませんので、すぐに呼び出せるのはメリットです。

余談

ここからは余談ですので、飛ばしてもらっても大丈夫です。

余談1:AIを処理するのは「NPU」が担当

AIの処理は「NPU」というものが担当しています。これは「ニューラル・プロセッシング・ユニット」の略で、AI処理に特化した高性能なコンピューターチップのこと。よく聞く「CPU」や「GPU」と異なり、機械学習、特にニューラルネットワークの処理に特化したプロセッサで、消費電力が低いという特徴があります。

つまり、このNPUを搭載しているから、Copilot+PCで生成AIがスムーズに動くと考えてしまってよいでしょう。ちなみにCopilot+PCに搭載されるNPUは1秒間に40兆回以上の演算ができる性能が必要です。とんでもない計算能力ですが、このくらいないと生成AIを快適に使えないんですね。なんとも恐ろしい話です。

余談2:マイクロソフト以外もOSでAIを使えるように取り組んでいる

AIは本当に今のトレンドで、どのメーカーもAIへの対応に取り組んでいます。
マイクロソフトのCopilot+PCは、Windows自体に「Windows Copilot Runtime」という仕組みを搭載しており、これを使うことによってWindows PCのハードウェアでAIが使えるようになっています。
同じような取り組みをAppleは「Apple Intelligence」、Googleは「Android AICore」と読んでいます。

なので、このような単語を見かけたら、「PCやスマホ、タブレットだけでAIが使える仕組みのことだな」と覚えておくといいでしょう。

次回予告:Copilot+PCを買っていいのか?何を買えばいいのか?

というわけで、カンタンにCopilot+PCについて紹介してきました。基本的なことはここに書いてあることを知っておけば問題ないでしょう。

さて、大きな問題なのは、Copilot+PCを買っていいのか?何を買えばいいのか?という部分だと思います。これまでの説明はいいこと尽くめなので、「買った方がいいに決まっている」と思われるかもしれませんが、知らないと落とし穴にはまるようなことがあるので要注意です。

この辺りの内容は明日書きます。それでは。

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