先日発表されたMacBook Neoは、9万9,800円という価格設定でも注目を集めましたが、もうひとつ関心を集めているのが「実際どのくらい速いのか」という性能面です。発売直後から、ベンチマーク計測サイト「Geekbench 6」にスコアが登録され始めており、数字の面からNeoの実力を確認できるようになっています。
スペックシートだけではわかりにくい部分も、ベンチマークスコアならある程度客観的に把握できます。そこで、今出ている数値だけに絞ってシンプルに実力を解説していきます。
MacBook NeoのGeekbench 6スコア
Geekbench 6に登録されているMacBook NeoのスコアはCPUのシングルコアが3,461、マルチコアが8,668、そしてGPU(Metal)が31,286という結果です。
「Geekbench」とは何か簡単に説明しておくと、CPUやGPUの処理能力を数値化するベンチマークツールのひとつで、数値が高いほど処理速度が速いことを示します。シングルコアスコアは1コアだけを使ったときの性能(アプリの起動や単純な処理の速さ)、マルチコアスコアは全コアをフル活用したときの処理能力(重い作業や並列処理の速さ)をそれぞれ示しています。
MacBook Neoに搭載されているのはAppleの「A18 Pro」チップ。もともとiPhone 16 Pro向けだったA18 Proチップを、MacBook Neoにも採用しています。
iPhone 16 Proとほぼ同じ数字——「Mac版iPhone 16 Pro」という見方
今回の結果で注目したいのは、同じA18 ProチップをもつiPhone 16 Proのスコアと比べたとき。iPhone 16 ProのGeekbench 6スコアは、シングルコア3,445・マルチコア8,624・Metal32,575と報告されており、MacBook Neoの数字と非常に近い値になっています。
| 項目 | MacBook Neo | iPhone 16 Pro |
|---|---|---|
| CPU シングルコア | 3,461 | 3,445 |
| CPU マルチコア | 8,668 | 8,624 |
| GPU(Metal) | 31,286 | 32,575 |
CPUはNeoがわずかに上、GPUはiPhone 16 Proがわずかに上という僅差で、大きな差はほぼありません。つまりベンチマーク上では、MacBook NeoはiPhone 16 ProのCPU・GPU性能をほぼそのままMacのボディに移植したような構成と言えます。「中身はiPhone 16 ProのMac版」という表現が、スコアの上ではかなり的確な表現になっています。
M1 MacBook Airとの比較——CPUはほぼ並び、GPUはM1 Airがわずかに優勢
「M1 MacBook Airと比べてどうなの?」と気になる方も多いと思います。M1 MacBook AirのGeekbench 6スコアはシングルコア2,347・マルチコア8,342程度とされており、これと並べると次のようになります。
| 項目 | MacBook Neo(A18 Pro) | M1 MacBook Air |
|---|---|---|
| CPU シングルコア | 3,461 | 2,347 |
| CPU マルチコア | 8,668 | 8,342 |
| GPU(Metal) | 31,286 | 31,912前後 |
CPUのシングルコアスコアはNeoが約47%高く、これは体感できるレベルの差があります。一方でマルチコアはほぼ横並びで、並列処理においては世代差がほとんど出ていない結果です。
GPUのMetalスコアはM1 Airが31,912前後に対してNeoが31,286と、M1 Airがわずかに上回っています。「iPhoneのチップがMacのチップに迫っている」という見方もできますが、GPU面ではM1のほうが若干優勢という数字です。ただし差は2〜3%程度の範囲で、実用上は誤差に近い水準と言えます。
ベンチマークから読み取れる「サブ用途向き」の実力
これらのスコアから、MacBook Neoの立ち位置をひとことで言い表すとすれば、「M1世代のMacBookにかなり近いクラスのCPU性能を持つマシン」です。
CPUパフォーマンスという面では、ブラウジング、メール、クラウドベースのOffice作業(Google Docs、Microsoft 365 Onlineなど)、動画視聴といった日常的な軽作業には十分な余力があります。シングルコアが高いということは、ひとつひとつの処理を素速くこなす場面——たとえばアプリの起動やウィンドウの切り替えなど——でキビキビ動くことを意味します。
一方でGPUはM1 Airと同程度かわずかに下回るレンジです。前の章で触れたとおり差は2〜3%程度で、同じ設定でゲームのフレームレートが劇的に変わるほどではありません。ただ、そもそもこのクラスのGPUスコア自体が「重い3Dや本格的な動画編集向きではない」レンジにあります。3Dゲームや動画の書き出し、重いGPU処理を伴うクリエイティブ用途はメイン機に任せつつ、NeoはブラウジングやOffice系の軽作業をこなすサブ機として割り当てるのが、数字的に見ても自然な使い分けといえそうです。
まとめ
今出ているスコアを総合すると、MacBook NeoはCPUがM1クラス、GPUもエントリー向けとしては十分なスコアを持つマシンと言って問題なさそう。「ハイエンドiPhone級のCPU性能を持つサブ用Mac」という位置付けが、数字的には最もシンプルで正確な表現になります。
すでにメインのPCやMacをお持ちの方が、外出先やソファでの軽作業用として2台目を検討しているケースであれば、このスコア帯で性能面に大きな不満が出る場面は少ないはず。「カフェでブログを書く」「移動中に資料をチェックする」「ビデオ会議に参加する」——こうした用途においては、ベンチマーク上でも十分に対応できる実力です。
逆に、これ1台でなんでもこなそうとする場合は、CPUマルチコアの頭打ち感やGPUの余力のなさが気になるところ。やはりメイン機として使うにはちょっと厳しそうです。
やはり先日の記事にも書いた通り、サブ機として使うのがベストですね。「10万円程度で買えるmacOSマシン」というのは魅力なので、コスパの良いサブ機を求めていた人にはちょうど良いマシンとしての価値は成立していると言えます。

