2026年2月24日、YouTubeが「YouTube Premium Lite」に大きなアップデートを発表。これまで「広告を減らすだけ」の廉価プランという印象が強かったLiteに、バックグラウンド再生とオフライン再生(ダウンロード)が追加されました。
月額780円のLiteに対し、フル機能のYouTube Premiumは月額1,280円。差額は500円。これまでは「Premiumほどの機能はないけど、広告は減る」という位置づけでしたが、今回の強化で「もうLiteでよくない?」と感じるユーザーが増えているのは当然の流れだと思います。
そこで、「今回のアップデートで何が変わったのか」「LiteとPremiumの差はどのくらい縮まったのか」「そして自分にはどちらが合っているのか」をまとめていきます。
PremiumとLiteはそもそも何が違うの?
YouTube Premium Liteは、2025年9月下旬から日本でも試験提供が始まった比較的新しいプランです。「とにかく動画の広告を減らしたい」というユーザー向けに設計されており、月額780円という手頃な価格が特徴です。
現時点での両プランの機能を比較してみました。
| 機能 | Premium Lite(月780円) | Premium(月1,280円) |
|---|---|---|
| 通常動画の広告なし視聴 | ✅ ほとんどの動画 | ✅ 基本的にすべての動画 |
| 音楽コンテンツの広告なし | ❌ | ✅ |
| YouTubeショートの広告なし | ❌ | ✅ |
| バックグラウンド再生(通常動画) | ✅ ※今回追加 | ✅ |
| バックグラウンド再生(音楽・ショート) | ❌ | ✅ |
| オフライン再生(通常動画) | ✅ ※今回追加 | ✅ |
| オフライン再生(音楽・ショート) | ❌ | ✅ |
| YouTube Music Premium | ❌ | ✅ |
| 年額プラン | ❌(月額のみ) | ✅(年額12,800円) |
ひとつ注意しておきたいのが、Liteの「広告なし対象外」の範囲。
音楽コンテンツの定義が少し厄介で、実は公式ミュージックビデオだけではありません。アートトラック(音楽のみの動画)に加え、「人気の楽曲をBGMに使ったVlog」「カバー動画」「ダンス動画」なども「音楽コンテンツ」という扱いになります。
つまり、BGMに市販の楽曲や人気曲を使っている動画は、”普通の雑談動画”に見えても音楽コンテンツ扱いになり、広告が出ることがあります。「自分が好きなVlogだけ広告が出る」という現象が起きやすいのはこのためです。
今回のアップデートで何が変わったのか
今回Liteに追加されたのは、次の2つの機能です。
バックグラウンド再生
アプリを閉じたり、画面をロックしたりした状態でも音声の再生が続く機能です。スマホで作業しながら解説動画を「ながら聴き」したいとき、画面を消してポケットに入れた状態で再生を続けたいとき、といった場面で非常に便利です。
オフライン再生(ダウンロード)
動画を端末に保存しておき、インターネットに接続していない状態でも視聴できる機能です。通勤電車の地下区間、飛行機の機内、Wi-Fiのない場所での利用に重宝します。出発前に見たい動画をダウンロードしておく、という使い方ができるようになりました。
どちらもこれまで「Premiumの目玉機能」として差別化されていたものだけに、今回の追加はかなりインパクトがありますね。
なお、機能の展開は2月24日から順次開始されており、今後数週間かけてすべての提供地域に広がっていく予定です。まだ使えない場合でも、もうしばらく待てば反映される見込みです。
以前のLiteと今のLite、何が変わった?
今回のアップデート前後を比較すると、Liteの印象はかなり変わります。
| 比較項目 | 以前のLite | 今のLite |
|---|---|---|
| 主な特典 | 広告なし(通常動画のみ) | 広告なし+バックグラウンド+ダウンロード |
| ながら聴き | ❌ | ✅(通常動画のみ) |
| 外出先での視聴 | 広告あり or オンライン必須 | オフライン視聴も可能(通常動画のみ) |
正直、以前のLiteは「月780円を払ってもバックグラウンド再生すらできないの?」という声もありました。今回のアップデートはそうした声を反映した形と言えそうです。
体感としてどこまでPremiumに近づいたのか
「通常動画メインで使っている」というユーザー目線で見ると、LiteとPremiumの体験差はかなり小さくなりました。YouTubeで見るのが主にゲーム実況・料理・学習・バラエティ・ドキュメンタリーといった動画であれば、Liteでもほぼ同等の快適さを得られるようになったと言っていいでしょう。
ただ、使い方によってはまだ明確な差があります。
- 音楽動画をよく聴く
- ショート動画を日常的にスクロールする
- YouTube Musicをメインの音楽アプリとして使っている
といった人にとっては、Liteだと広告が残るシーンが多くなります。
ユーザータイプ別に「LiteかPremiumか」を整理すると、次のようになります。
| ユーザータイプ | おすすめ |
|---|---|
| 長尺動画中心・音楽ほぼ見ない | Liteでほぼ問題なし |
| 音楽動画・ミュージックビデオをよく見る | Premium推奨 |
| YouTube Musicを日常的に使う | Premium一択 |
| YouTubeショートをよく見る | Premiumが快適 |
| 家族で複数端末を使いたい | Premiumファミリー(月2,280円) |
| とにかくコストを抑えたい | Liteが有力 |
| 今PremiumでYouTube Musicはほぼ使っていない | Liteへの乗り換え検討の余地あり |
料金の落とし穴:年額プランとiPhone課金に注意
コストを最適化したいなら、いくつか知っておきたいポイントがあります。
まず、LiteにはPremiumのような年額プランが存在しません。月払い固定です。一方、Premiumの年額プランは12,800円(月換算で約1,067円)。月々の差で比べると「Lite月780円 vs Premium月1,280円」で500円差ですが、Premiumを年払いにすると「Lite月780円 vs Premium月約1,067円」となり、差は約287円まで縮まります。
Liteの方が絶対額では安いものの、Premiumを年払いにすると差額は月300円弱まで縮まります。「この差額でYouTube Musicやショートの快適さも含めて払う価値があるか」を基準に考えるのがよさそうです。ちなみに年額プランで契約するには、以下のリンクからアクセスします。

もうひとつ注意したいのが、課金経路による価格差です。iPhoneのApp Storeから契約(iPhoneのYouTubeアプリから契約)すると、Apple側の手数料が上乗せされるため、ブラウザから契約するよりも高くなります。これはかなり損です。
安く契約するなら、ブラウザからYouTubeの公式サイトにアクセスして申し込むのが基本です。もし、今アプリ経由で契約しているなら、更新日にブラウザから契約し直すのがおすすめです。アプリから課金しているものを解除する方法は、以下の記事で紹介していますので、併せてご覧ください。
まとめ
今回のアップデートで、Premium Liteは「広告なし機能のみの廉価版」から「バックグラウンド・オフラインも使える実用的なプラン」へと大きく進化しました。動画視聴がメインで音楽系コンテンツをあまり使わないユーザーにとっては、Liteで得られる体験とPremiumの体験差はかなり小さいものになっています。
今回の機能追加は、Googleのサブスクリプション戦略とも無関係ではなさそう。近年、YouTubeは広告ブロッカーへの対応を強化しており、「無料で快適に使う」抜け道を塞ぐ動きを続けています。そのうえでLiteの価値を高めることで、「広告は嫌だがPremiumまでは払えない」という層を有料プランに取り込む狙いがあるのかもしれません。
今後もLiteとPremiumの機能差が縮まっていく可能性はあります。一方で、YouTube MusicやYouTubeショートのような「音楽・エンタメ体験」の部分をPremium専用に保つことで、明確な差別化を維持するシナリオも考えられます。GoogleにとってYouTube Musicは、SpotifyやApple Musicとシェアを争う重要な柱。そのため、この機能をLiteに開放するメリットは薄いと考えられます。
いずれにせよ、いまの時点では「長期契約を急ぐ必要はない」と思います。数か月単位で様子を見ながら、自分の使い方に合ったプランを選んでいくのがベターな判断ではないでしょうか。


