Windows 11になってから、メモ帳がずいぶんと高機能になりました。マークダウン対応やタブ機能、ダークモード、自動保存機能など、確かに便利な機能が追加されています。
でも、「ちょっとメモを取りたいだけなのに、こんなに機能がたくさんあっても困る」「昔のシンプルなメモ帳の方が使いやすかった」と感じている人は多いと思います。
実は、Windows 11でも従来のクラシックなメモ帳を使う方法があるんです。そこで、そんな「昔ながらのシンプルメモ帳」を使いたい方に向けて、簡単な設定方法を解説します。
なぜ新しいメモ帳が使いにくく感じるのか
Windows 11の新しいメモ帳には、次のような機能が追加されています。
- タブ機能:複数のファイルを同時に開ける
- ダークモード:目に優しいダークテーマに対応
- 自動保存機能:クラッシュ時の復元機能
- Copilot連携:AIアシスタントとの連携
- 文字コード自動判定:文字化け対策の強化
- ズーム機能:文字サイズの拡大・縮小
- 行・列カウント表示:ステータスバーでの詳細情報表示
- Markdown対応:リアルタイムプレビューや構文ハイライト
これらは確かに便利な機能ですが、シンプルさを求めるユーザーにとっては「オーバースペック」に感じることがあります。
特に次のような場面では、昔のメモ帳の方が使いやすいと感じる方が多いようです。
- 起動が若干重く感じる(機能が多い分)
- インターフェースが複雑になった
- 単純なテキストメモだけで十分
- 慣れ親しんだシンプルなUIの方が作業効率が良い
そんな方々のために、昔のメモ帳を復活させる方法を見ていきましょう。
昔のメモ帳を有効化する基本手順
昔のメモ帳を使えるようにするには、次の手順で操作します。
ステップ1:アプリ実行エイリアスをオフにする
まず最初に行うのは、Windows 11の設定変更です。設定アプリを開き、「アプリ」→「アプリの詳細設定」をクリックします。

アプリの詳細設定画面が開いたら、「アプリ実行エイリアス」をクリックします。

表示された画面で、「メモ帳(Notepad)」のスイッチをオフにします。

この設定を変更することで、notepad.exe
を実行した際にクラシックメモ帳が起動するようになります。
ステップ2:動作確認をしてみる
次に古いメモ帳が正常に動作するか確認します。まず、Windows + Rキーを同時に押します。「ファイル名を指定して実行」ダイアログが表示されたら、「notepad」と入力し、Enterキーを押します。

昔ながらのシンプルなメモ帳が起動すれば成功です。新しいメモ帳とは違って、とてもすっきりとしたインターフェースです。なお、画面上部の「起動」をクリックすると、新しいメモ帳が起動します。

ステップ3:タスクバーにピン留めしてワンクリック起動
毎回「ファイル名を指定して実行」から起動するのは面倒という方には、タスクバーへのピン留めがおすすめです。古いメモ帳を起動しているときに、タスクバーのメモ帳アイコンを右クリックし、「タスクバーにピン留めする」を選択します。

これで、タスクバーからワンクリックでクラシックメモ帳を起動できるようになります。よく使うならタスクバーにピン留めしておきましょう。
テキストファイルを常にクラシックメモ帳で開く設定
拡張子が.txt
のファイルをダブルクリックした際も、自動的にクラシックメモ帳で開くようにしたい場合は、以下の手順で設定できます。
- 任意のテキストファイル(.txt)を右クリック
- 「プログラムから開く」→「別のアプリを選択」をクリック
- 一覧から昔のメモ帳を選択(アイコンがレガシー仕様のもの)
- 「常にこのアプリで開く」にチェックを入れる
- 「OK」をクリック
この設定により、今後テキストファイルは自動的にクラシックメモ帳で開かれるようになります。
知っておきたい注意点とヒント
前述した設定を行っても、新しいメモ帳が完全に使えなくなるわけではありません。両方を使い分けることも可能です。
新旧メモ帳の使い分けが可能
新しいメモ帳を使いたい場合は、次の方法で開けます。
- スタートメニューから「メモ帳」を検索して選択
- タスクバーの検索ボックスに「メモ帳」や「notepad」と入力して選択

新しいメモ帳のアンインストールは避けるべき理由
新しいメモ帳はアンインストールが可能です。であれば、「新しいメモ帳を完全に削除してしまえば良いのでは?」と考える方もいるかもしれません。しかし、実際にはアンインストールは推奨できません。
主な理由は次の通りです。
- Windows Updateで自動復活する可能性:大型アップデートやストアの自動修復で再インストールされることがあります。
- 他のアプリが呼び出すエディタが失われる:Snipping Toolの「テキスト操作」など、新しいメモ帳を前提とした機能でエラーが発生する場合があります。
- ファイル関連付けが不安定になる:.txtファイルの関連付けが一時的に「不明」になり、ダブルクリックで開けなくなることがあります。
- 容量節約効果が薄い:新しいメモ帳の容量は数十MB程度で、削除してもストレージ節約効果はほとんどありません。
新旧のメモ帳を共存させて使い分ける方が、安全で手間もかからないのでおすすめです。
まとめ:シンプルさを求めるならクラシックメモ帳
Windows 11の新しいメモ帳は確かに高機能ですが、シンプルなテキスト入力だけが目的なら、昔のメモ帳の方が軽快で使いやすいという方も多いでしょう。
新旧どちらのメモ帳にもそれぞれの良さがありますので、用途に応じて使い分けることで、より快適なPC作業環境を構築できるはずです。ぜひ一度試してみてください。