【続報】Windows 11 KB5063878によるSSD不具合問題|Microsoftとベンダーの見解が真っ向対立【最新情報】

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先日お伝えしたWindows 11 KB5063878ストレージ問題について、新たな動きがありました。Microsoft側と複数のストレージベンダー間で見解が完全に対立する事態になっているんです。

そこで、この対立構造について最新の情報をまとめて解説します。

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現在の対立状況:MS vs ストレージベンダー

今回の問題で注目したいのは、Microsoft側とストレージベンダー側で見解が真っ二つに分かれていることです。同じ現象について、まったく異なる認識を示している状況を詳しく見ていきましょう。

Microsoft側の公式見解「再現できていない」

8月22日、Microsoftは8月のセキュリティアップデート後にSSDおよびHDDの故障やデータ破損問題を報告した顧客からさらなる情報を求めているとして、公式にコメントを発表しました。

Microsoft側の主張要約

  • 最新のWindows 11 24H2システムでは問題を再現できていない
  • 社内のテレメトリーデータでも大規模な異常は検知されていない
  • ユーザーからのより詳細な情報収集を求めている
  • 「問題を認識はしているが、公式な不具合認定は現状見送り」

つまりMicrosoft側は「問題報告は把握しているが、こちらでは再現できず原因不明」という立場なんですね。

ソース:BleepingComputer

ストレージベンダー側の断定的な主張「Windows側の問題」

一方で、複数のストレージメーカーは明確に異なる見解を示しています。

Phison(大手SSDコントローラメーカー)の声明
Phisonは最近、Windows 11の「KB5063878」および「KB5062660」アップデートによる業界全体への影響について認識し、Phison製品を含む複数のストレージデバイスに潜在的な影響があることを把握していると発表しました。

この声明で注目したいのは「業界全体への影響」という表現です。Phison側は完全に「Windows側の問題」として認識していることがわかります。

ソース:Tom’s Hardware

両者の見解が対立する理由

なぜMicrosoftとストレージベンダーでここまで認識が分かれているのでしょうか?この背景には、問題の複雑さと影響範囲の捉え方の違いがあります。

再現条件の複雑さ

この問題は特定の基準を満たした際の完璧なストレステスト中に再現可能で、50GB以上の大容量書き込み作業が自然に発生するゲームアップデート時などに起こりやすいとされています。

なお、再現に必要な条件として、次のような条件が考えられています。

  • 50GB以上の連続書き込み作業
  • ストレージ使用率が60%以上
  • 特定のコントローラーチップ搭載SSD
  • 長時間の集中的な書き込み処理

Microsoft側が「再現できない」というのも、この複雑な条件を考えると理解できなくもありません。

影響範囲の認識差

現在確認されている報告は数百件だが、Phisonの市場シェア(消費者向けSSDコントローラの40〜50%)を考えると、実際の数は急速に増加する可能性があるという指摘もあります。

現在確認されている報告数は数百件レベルですが、Phisonのシェアを考えると潜在的な影響範囲はかなり大きいと予想されます。この点が、Microsoft側がまだ「大規模な問題」として認識していないとしている理由かもしれません。

ソース:TechPowerUp

技術的な争点:何が原因なのか

対立の根本には、この問題の技術的な原因についての見解の相違があります。果たして本当の原因は何なのでしょうか?

Windows側の変更による影響説

Windows 11 KB5063878では何らかの変更が加えられ、ストレージスタックでOS側のキャッシュまたはバッファリング障害が発生した可能性がある。OSが長時間の連続書き込み実行時にバッファ領域に過剰なデータを保持しているという分析があります。

この分析によると、KB5063878でWindowsのストレージスタック(データの読み書きを管理する部分)に変更が加えられ、大容量の連続書き込み時にバッファリングに異常が起きている可能性があります。

ファームウェアとの相性問題説

ファームウェア、キューの深度処理、SSDが容量限界近くでの書き込み管理方法、そしてWindows 11の書き戻し動作の変更が組み合わさって、障害が発生するかどうかが決まるとも指摘されています。

一方で、この問題は複数の要因が重なった結果とも考えられています。

  • SSDファームウェアの書き込み処理方式
  • Windowsの書き戻し動作の変更
  • ストレージ容量が限界に近い時の処理方法

ソース:Windows Latest

実際のユーザー報告を見ると…

理論的な議論も重要ですが、実際にこの問題に遭遇したユーザーからの生の声も確認しておきましょう。現実に起きている被害の実態が見えてきます。

海外ユーザーからの具体的被害報告

「日本だけの問題ではなく、Phisonコントローラに限定されない。Crucial T710 2TBを使用しているが、同様の不具合を経験した。それほど深刻ではないが、それでも不具合だった。151GBファイルの転送を試行したが失敗し、SSD内に’ゴースト’ファイルとして残った。削除することも、アクセスすることもできなかった。セーフブートミニマルモードでようやく削除できた」

この報告では、151GBのファイル転送時に問題が発生し、削除できない「ゴーストファイル」が残ったとあります。セーフモードでようやく削除できたとのことですが、明らかに正常な動作ではありませんよね。

問題発生の傾向

前回の記事で紹介したねこるすきー氏の検証結果と、21台のドライブをテストした結果、12台がアクセス不能になったが、Western Digital SA510 2TBのみが再起動後も復旧できなかったという海外の検証結果とほぼ一致しているのも興味深いポイントです。

ユーザーが今取るべき対策

この対立状況を受けて、私たちユーザーはどう対応すべきでしょうか?

即座に実践すべき対策

データ保護を最優先に行う

  • 重要なファイルの外部バックアップ
  • 最低でも3-2-1バックアップルールに従うべきとの専門家の助言

作業パターンを見直す

  • 50GB以上の大容量ファイル操作は当面控える
  • 大型ゲームのダウンロード・アップデートは時間を分けて実施
  • ストレージ使用率60%以下を維持

ソース:Windows Central

影響を受けやすいSSDをお使いの方へ

前回記事でお伝えした検証結果で「要注意」とされた次のSSDモデルをお使いの方は、特に慎重な運用をした方がいいでしょう。

  • WD Blue SA570/SA500シリーズ
  • Corsair MP510/MP600シリーズ
  • SK Hynix Platinum P41
  • Crucial P3 Plus
  • ADATA LEGEND 800など

今後の見通し

この対立状況がいつまで続くのか、そして実際の解決策はいつ頃期待できるのか。各社の動向から今後の展開を予想してみましょう。

Microsoft側の動き

MicrosoftはKB5063878セキュリティアップデートのインストールがSSDおよびHDDのデータ破損と故障問題を引き起こしているという報告を認識しているとして、Microsoft側も問題を認識していることは確実です。

ただし「再現できない」という状況が続く限り、根本的な修正パッチの配布は時間がかかる可能性が高いですね。

ベンダー側の対応

Phisonは最近、Windows 11の「KB5063878」および「KB5062660」アップデートによる業界全体への影響について認識し、これが引き起こした混乱を理解しており、業界関係者と迅速に連携していると発表しています。

Phison側は積極的に対応を進めており、パートナー企業との連携も進んでいるようです。ファームウェアレベルでの対応も期待できるかもしれません。

まとめ:冷静な対応が重要

現在の状況を整理すると、次のような感じになります。

現実的な認識

  • 問題自体は実在している(多数の検証結果で確認済み)
  • ただし全ユーザーが影響を受けるわけではない
  • 特定の条件下でのみ発生する問題

対立の背景

  • Microsoft:「公式には再現できず、調査継続中」
  • ベンダー:「Windows側の問題として認識済み、修正待ち」

この見解の相違は、問題の解決を遅らせる可能性もあります。だからこそ、ユーザー側での自衛策が重要になってきます。

過度に神経質になる必要はありませんが、大切なデータを守るための基本的な対策は必須です。特に、前述した「危険な作業パターン」に該当する作業をされる方は、事前のバックアップと慎重な運用を心がけてください。

続報が入り次第、またお伝えいたします。


(個人的な雑感)
個人ユーザーが検証してある程度の結果が出ていますが、それに対してマイクロソフトの反応は遅いように感じます。特にストレージのデータ消失の可能性という、かなりクリティカルな問題の割には危機感があまり感じられません。深刻すぎて事態から逃げているんじゃないかと疑ってしまいます。Windows Updateはトラブル続きで信用をかなり失っていますので、もう少し素早い反応をしてほしいものです。


※本記事は2025年8月23日時点の情報に基づいています。公式発表やベンダー対応は随時変更される可能性がありますので、最新情報については各社の公式サイトもご確認ください。

参考ソース:

Windowsデバイス・OS
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