【続報】Windows 11「KB5063878」のストレージ問題、国内・海外での実体験と対策情報まとめ

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Windows 11バージョン24H2向け累積更新「KB5063878」について、前回の記事ではSNSで報告されている「即時再起動の重要性」や「ストレージ関連の不具合」について整理しました。

あれから約1週間が経過し、国内外のコミュニティからさらに詳しい情報や実体験が寄せられています。そこで続報として、海外フォーラムでの議論内容より具体的な再現条件現実的な対策方法をまとめていきたいと思います。

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国内ユーザーによる詳細検証結果

まず、X(旧Twitter)で、ねこるすきー氏(@Necoru_cat)による詳細な検証実験が投稿されています。

検証環境と手順

ねこるすきー氏は、KB5063878適用後のストレージ不具合について、次の環境で体系的な検証を実施されました。

検証環境

  • ASRock LiveMixer B650 + AMD Ryzen 7 5800X3D + RX7900XTX
  • DDR6 6400 64GB
  • メインストレージ:Samsung 990Pro 1TB

検証手順

  1. 各種SSDを検証用PCにマウント
  2. Steamのゲーム(CyberPunk2077)のデータフォルダ(92.16GB)をコピー
  3. 250MB前後の動画ファイル150本をまとめた7zアーカイブファイル(62.42GB)を圧縮展開
  4. 手順2で書き込めなかった7zアーカイブを当該ストレージ内で解凍

検証結果:明確な製品差が判明

この検証によって、同じ作業でもSSDによって結果が大きく異なることが確認されました。

検証結果一覧

SSDモデル容量接続形式手順①手順②手順③
Samsung 990 Pro2TBNVMeGoodGoodGood
Samsung 980 Pro2TBNVMeGoodGoodGood
Samsung 870 EVO1TBSATAGoodGoodGood
WD Black SN71002TBNVMeGoodGoodGood
WD Blue SN50002TBNVMeGoodGoodNG Lv.1
WD Red SA5002TBSATAGoodNG Lv.1
WD Blue SA5701TBNVMeGoodNG Lv.1
WD Blue SA510 (1TB)1TBSATA(M.2)GoodGoodGood
WD Blue SA510 (2TB)2TBSATAGoodGoodNG Lv.2
Corsair MP510960GBNVMeNG Lv.1
Corsair MP6002TBNVMeNG Lv.1
SK Platinum P412TBNVMeGoodGoodNG Lv.1
Crucial T7002TBNVMeGoodGoodGood
Crucial P3 Plus1TBNVMeGoodGoodNG Lv.1
ADATA LEGEND 8002TBNVMeGoodNG Lv.1
HP FX70002TBNVMeGoodGoodNG Lv.1
XPG SX8200 Pro2TBNVMeGoodGoodNG Lv.1

エラーレベルの説明

  • Good: エラー無し
  • NG Lv.1: ドライブのアクセス不可(再起動による復旧)
  • NG Lv.2: ドライブのアクセス不可(復旧不可)

検証から見える傾向

ねこるすきー氏の検証結果を分析すると、次のような傾向が見えてきます。

比較的安全なモデルの特徴

  • Samsung製の高級ライン(990 Pro、980 Pro、870 EVO)
  • WDの一部高級モデル(Black SN7100)
  • Crucial T700などのフラッグシップモデル

問題が発生しやすいモデルの特徴

  • エントリー~ミドルレンジのNVMe SSD
  • 特定のコントローラーチップを使用したモデル
  • DRAMキャッシュ非搭載のモデルが多い傾向

重要なのは、同じメーカーでも製品ラインによって結果が大きく異なることですね。これは単にメーカーの問題ではなく、搭載されているコントローラーチップやファームウェアの違いによる影響が大きいと考えられます。

海外コミュニティで何が起きているか

Reddit、Tom’s Hardware Forum、Windows Communityなど、海外の技術系コミュニティでも「KB5063878」に関する議論が活発化してています(以下は参考リンク)。

具体的な報告事例

海外ユーザーの報告を見ると、前回お伝えした内容とほぼ一致する症状が確認できます。

典型的なケース

  • 50GB以上の大容量ファイル書き込み中にドライブが突然認識されなくなる
  • ゲームの大型アップデート(COD、Forza、Cyberpunk 2077など)のダウンロード中にトラブル発生
  • 4K動画の書き出し中にSSDへのアクセスができなくなる
  • 仮想マシンのディスクイメージ作成時の異常

特に「再起動すると一時的に復旧するが、同じ作業を繰り返すと再発する」という報告が複数ある点に注目したいですね。これは単発的な問題ではなく、何らかの条件下で再現性がある問題であることを示唆しています。

影響を受けやすいSSDの傾向

海外フォーラムでの検証結果を見ると、特定のコントローラーチップを搭載したSSDで問題が発生しやすいという傾向が見えてきました。

問題報告の多いモデル(ねこるすきー氏の検証結果と合致)

  • WD Blue SA570、SA500シリーズ
  • Corsair MP510、MP600シリーズ
  • SK Hynix Platinum P41
  • Crucial P3 Plus
  • ADATA LEGEND 800
  • HP FX7000
  • XPG SX8200 Pro

比較的安定している報告が多いモデル(同様に合致)

  • Samsung 980 PRO / 990 PRO シリーズ
  • Samsung 870 EVO
  • Western Digital Black SN7100
  • Crucial T700

海外フォーラムでも「日本のねこるすきー氏の検証結果と同じSSDで同じ問題が起きた」という報告が相次いでおり、検証結果の再現性の高さが確認されています。

ただし、これらの情報も完全に確定的ではない点にご注意ください。同じモデルでも個体差や使用環境によって結果が異なる可能性があります。

公式対応の現状と温度差

ユーザーコミュニティでこれだけ詳細な検証結果や報告が上がっている一方で、公式側の対応はどうなっているのでしょうか。現状を整理してみます。

Microsoft側の対応

現時点(2025年8月20日)でも、Microsoft公式からの「KB5063878によるストレージ問題」についての正式な不具合認定や修正パッチの配布は確認されていません

公式の既知の問題ページを定期的にチェックしていますが、前回記事で触れた企業環境での配布エラー(0x80240069)以外の新しい既知問題は追加されていない状況です。

ユーザーコミュニティとの温度差

一方で、ユーザー主導での対策情報は着実に蓄積されています。

海外フォーラムでは「KB5063878 Storage Workaround」のようなといったスレッドも立ち、実践的な回避策が共有されているんですよね。

公式の動きがまったく見られない中、コミュニティの自衛力で情報が整理されているのが現在の状態です。

お使いのSSDは大丈夫?セルフチェックのポイント

ねこるすきー氏の検証結果や海外の情報を受けて気になるのは「自分のSSDは大丈夫なのか?」ということですよね。ここでは、ご自身のSSDが影響を受けやすいモデルかどうかをチェックする方法を紹介していきます。

危険度の高いSSDをお使いの方

次のモデルをお使いの方は、特に注意が必要です。

要注意モデル(検証で問題が確認されたもの)

  • WD Blue SA570(1TB NVMe)
  • WD Blue SA500(2TB SATA)
  • WD Blue SA510(2TB SATA)※1TB版は問題なし
  • Corsair MP510(960GB NVMe)
  • Corsair MP600(2TB NVMe)
  • SK Hynix Platinum P41(2TB NVMe)
  • Crucial P3 Plus(1TB NVMe)
  • ADATA LEGEND 800(2TB NVMe)
  • HP FX7000(2TB NVMe)
  • XPG SX8200 Pro(2TB NVMe)

これらのSSDをお使いの場合は、50GB以上の大容量書き込み作業は当面控えるのがおすすめです。

比較的安全なSSDをお使いの方

次のモデルをお使いの方は、検証では問題が確認されていません。

安全性が確認されたモデル

  • Samsung 990 Pro(全容量)
  • Samsung 980 Pro(全容量)
  • Samsung 870 EVO(全容量)
  • WD Black SN7100(2TB NVMe)
  • WD Blue SA510(1TB SATA(M.2))※2TB版は問題あり
  • Crucial T700(全容量)

ただし、これらのモデルでも100%安全とは言い切れないため、重要なデータのバックアップは必須です。

ご自身のSSDモデルの確認方法

SSDのモデルが分からない場合は、次の方法で確認できます。

  1. デバイスマネージャーで確認
    • Windowsキー + X → デバイスマネージャー
    • 「ディスクドライブ」を展開して製品名を確認
  2. CrystalDiskInfoを使用
    • 無料ソフト「CrystalDiskInfo」をダウンロード
    • より詳細なSSD情報が確認可能
  3. システム情報で確認
    • Windowsキー + R → 「msinfo32」と入力
    • 「コンポーネント」→「記憶域」→「ディスク」

より詳しい再現条件と対策

検証結果が明らかになったところで、実際にどのような条件で問題が起きやすいのか、そしてどう対策すれば良いのかを具体的に見ていきましょう。

危険な作業パターンの詳細

前回の記事でもお伝えしましたが、ねこるすきー氏の検証結果や海外での検証結果を踏まえて、より具体的な「危険パターン」が明確になりました。

特に注意すべき作業(ねこるすきー氏の検証条件を参考)

作業内容危険度備考
50GB超の連続書き込み★★★最も報告が多い。ねこるすきー氏の検証でも再現
大型ゲームのコピー・移動★★★CyberPunk2077(92GB)レベルで問題発生
大容量アーカイブの展開★★★60GB超の7zファイル展開で高確率で発生
4K動画のレンダリング★★☆長時間の連続書き込みが発生
大型ゲームのダウンロード★★☆Steam、Epic Games Launcherなど
仮想マシンのディスク作成★★☆VirtualBox、VMware使用時
システムイメージのバックアップ★☆☆短時間なら比較的安全

比較的安全とされる作業

  • 通常のWebブラウジング
  • オフィスソフトでの文書作成
  • 写真の閲覧・簡単な編集
  • 10GB未満のファイルコピー

現実的な対策方法

海外コミュニティで効果があったとされる対策をまとめると、次のようになります。

即効性のある対策

  1. アップデート後の即座再起動前回記事でも書きましたが、これが最重要)
  2. 大容量作業前のシステム再起動
  3. 作業中の定期的な手動セーブ・バックアップ

予防的な対策

  1. トラブル発生時に備えて、システム復元ポイントの事前作成
    • 重要な作業前に必ず作成
    • 自動作成だけでなく手動でも作成しておく
  2. 重要データの複製
    • 外付けストレージへの定期バックアップ
    • クラウドストレージとの同期
  3. SSDのファームウェアが最新版か確認
    • メーカー公式サイトから最新版をチェック
    • 特に問題報告の多いモデルを使用している場合

今後の見通しと情報収集

これだけ多くの検証結果や報告が寄せられている現状を踏まえ、今後どのような展開が予想されるのか整理してみましょう。

いつ頃解決するのか

過去のWindows Updateトラブルの事例を見ると、問題が広く認識されてから1〜2ヶ月程度で修正版がリリースされることが多いです。

ただし、今回は「公式に問題として認定されていない」状況なので、通常よりも対応が遅れる可能性も考えられます。

情報収集のポイント

継続して情報をチェックしたい方は、次の情報源を定期的に確認した方がいいでしょう。

公式情報源

  • Microsoft Update Catalog
  • Windows 11既知の問題ページ
  • Microsoft Community

コミュニティ情報

  • Reddit r/Windows11
  • Tom’s Hardware Community
  • 国内技術系ブログ・SNS

まとめ:バランスの取れた対応を

今回の「KB5063878」問題は、一部のユーザーには深刻な影響を与えている可能性があります。しかし、全ユーザーが即座にパニックになるほどの広範囲な問題ではないというのも事実です。

重要なのは、過度に神経質になりすぎることなく、適切な予防策を実践することだと思います。特に注意したいのは、クリエイティブ系の作業をしている方や、ゲームを楽しんでいる方など、大容量データを取り扱うケースです。こうした用途では、今回の問題の影響を受けやすいため、慎重な対応が求められます。

現実的なスタンス

  • セキュリティ更新は基本的に適用する(完全回避は推奨しない)
  • ただし、適用後は慎重な運用を心がける
  • 重要な作業前には必ずバックアップを取る
  • 問題が発生した場合の復旧手順を事前に確認しておく

当面の行動指針

  1. すでに適用済みの方:即座に再起動し、しばらくは大容量作業を控える
  2. 未適用の方:数日〜1週間程度様子を見てから慎重に適用
  3. どちらの場合も:バックアップ体制の見直しと復元ポイントの作成

前回記事でもお伝えしましたが、今回紹介した情報の多くはコミュニティベースの報告です。公式の確定情報が出るまでは、「念のため」の姿勢で対応するのが最も賢明でしょう。

新しい情報が入り次第、また続報をお届けする予定です。


※本記事は2025年8月20日時点の情報に基づいています。ねこるすきー氏の個人検証結果および海外コミュニティ報告を参考にしており、すべての環境での再現を保証するものではありません。最新の状況については公式情報も併せてご確認ください。

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