2025年12月5日、Cloudflareで 大規模な障害 が発生しています。
特に Dashboard(管理画面)とAPIサービス に深刻な影響が出ており、世界規模で多くのウェブサービスがHTTP 500エラー、DNSエラー、接続失敗を引き起こしています。
Cloudflareはインターネットの“裏側”を支える巨大基盤であるため、今回の障害は グローバルで広範囲に波及している状態です。本記事では、X(旧Twitter)の最新投稿、公式ステータスページ、Downdetectorの情報をまとめ、現状を時系列でわかりやすく整理します。
(追記)日本時間 18時20分に公式復旧となりました。
障害の概要(2025年12月5日時点)
発生時間
- 2025年12月5日 08:56 UTC(日本時間17:56頃) に障害報告が急増
- それ以前から兆候があった可能性あり
影響範囲
世界規模のインターネットサービスに影響が拡大中。
特に以下の症状が多数確認されています:
- HTTP 500 Internal Server Error
- DNS解決エラー
- サーバー接続失敗
- ログイン不可、決済不可、ダッシュボードに入れない等
影響を受けている主なサービス(報告より)
- Shopify(ストア/管理画面が停止)
- Notion
- Supabase
- Claude(AIサービス)
- Zerodha(インドの金融取引プラットフォーム)
- Discord ボット
- OpenRouter
- StackExchange
- Digital Ocean
- Canva
- Grindr
- Truth Social
- Spotify(関連サービスに一部影響)
※ Cloudflareを経由しているサービスは非常に多いため、今後さらに増える可能性があります。
Cloudflare公式ステータスの状況
URL: https://www.cloudflarestatus.com/
現在、“Dashboard and Cloudflare API service issues” がアクティブインシデントとして公開中。
サービス別の状態
| サービス | 状況 |
|---|---|
| Dashboard(管理画面) | アクセス不能/エラー表示 |
| APIサービス | 深刻なエラー多発 |
| CDN・WAF・キャッシュ配信 | バックアップ経路へリルートしつつ稼働(遅延可能性あり) |
| ネットワーク全体 | 遅延増加、部分的なパフォーマンス低下 |
ステータスページそのものも 一時アクセスしづらい状態 になったとの報告もあります。
Downdetectorでの異常スパイク
ユーザー報告内訳
- サーバー問題:46%
- サイトダウン:40%
- DNS障害:15%
Cloudflare関連の障害が、インターネット基盤にどれほど影響するかがよく表れています。
X(旧Twitter)で把握できる最新のユーザー影響
Xの「Latest」投稿を分析した結果、ほぼ全てがCloudflareの障害報告 という状態でした。
よく見られる内容
- 「Cloudflare down again」
- 「cloudflare_outage++;」
- 「週一で落ちてない?」
- 「またShopify全滅」
- 「Authフロー完全停止でデプロイできない」
- 「金融サービスが止まって危険」
特に大きい影響
- Shopifyストアが世界的にダウン → eコマース全体へ波及
- 開発者系サービスが壊滅的 → Supabase, Notion, Auth系に影響
- 金融やゲームサービスにも影響 → Zerodha・Fortnite関連で問題が報告
- Downdetector自身がCloudflareで障害 → “アイロニー”として話題化
ユーモア混じりの投稿も散見されますが、「インターネットがPatchwork状態」「またCloudflareがやらかした」というネガティブな声が多い印象です。
原因と対応状況(現時点)
原因(推定/未確定)
公式な原因はまだ発表されていません(2025年12月5日 18:00時点)。
ですが、次の推測がX上で共有されています。
- 内部ソフトウェア更新のバグ
- 脅威管理ファイルの肥大化(11月18日の障害と類似)
- サイバー攻撃の兆候なし
Cloudflareの対応
- トラフィックをバックアップ経路・バックアップシステムへリルート
- Dashboard/APIについては調査継続中
- 障害情報をリアルタイムでステータスページに反映
- 通知登録(メール/Webhook/PagerDuty)の推奨
復旧予測
Cloudflare公式によれば、コアネットワークはバックアップ経路で安定稼働中。
Dashboard/APIについては「調査・修正を急いでいる」とのことですが、完全復旧まではあと1〜3時間程度かかる可能性があります。
メンテナンス関連の可能性
同日、CloudflareのORD(シカゴ)データセンターで 07:00〜11:00 UTC に計画メンテナンスが行われていますが、今回の障害とは 無関係 とされ、別インシデントとして扱われています。
ユーザー/開発者が今とるべきアクション
一般ユーザー
- 復旧を待つ以外にできることは少ない
- 障害情報をCloudflare StatusまたはDowndetectorで確認
ウェブ運営者・開発者
- API依存の動作(Auth・ログイン・課金連携)の監視
- AWS・Azureなどバックアップ経路の用意
- ステータスページの通知に登録
- サービス側のログを確認し、Cloudflare障害との切り分けを実施
まとめ:今回の障害が示すもの
今回のインシデントは、Cloudflareの市場依存度の高さとインターネット全体の脆弱性 を改めて浮き彫りにしました。
前回の大規模障害(2025年11月18日)から わずか3週間。
短期間で2度の障害が起きたことで、X上では「代替サービスの必要性」や「集中化リスク」について議論も起きています。
Cloudflareは便利で安価な反面、「単一障害点(Single Point of Failure)」になりやすいというリスクを改めて突きつけられた一日となりました。重要なサービスを運営されている方は、マルチCDN構成やフェイルオーバー設計を今一度見直すタイミングかもしれません。

