メモリ高騰の犯人はサム・アルトマン?OpenAIの「DRAM40%買い占め」疑惑と真相をわかりやすく整理する

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2025年末に向けて、PC用メモリ(DRAM)の価格が異常な高騰を続けています。自作PC派の方はもちろん、メーカー製PCの価格にも影響が出始めており、実質的にはほぼ全てのPCユーザーに関わる問題になっているんです。

そんな中、X(旧Twitter)で急速に拡散しているのが「メモリ高騰の犯人はOpenAIのサム・アルトマンだ」という説です。「世界のDRAM供給の40%を買い占めた」「これは独占禁止法違反では?」といった投稿が相次ぎ、一部では「炎上」とも言える状況になっています。

でも実際のところ、この話はどこまで本当なのでしょうか?事実と噂を切り分けながら、冷静に状況を整理してみたいと思います。

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Xで広がる「アルトマン犯人説」

まず、X上でどのような投稿が拡散しているのか見てみましょう。

この投稿では、「メモリ高騰の原因がOpenAIのサム・アルトマンだった」という内容が拡散されています。さらに具体的な数字として「世界のメモリ全体供給の40%」という情報も含まれているんですよね。

類似の投稿は複数確認でき、「40%買い占め」という数字が繰り返し言及されている状況です。

このように疑問形で問いかける投稿も見られます。

こうしたポストを見ると、「OpenAIが原材料を買い占めている」「サム・アルトマンのせいでメモリが高くなった」という見方が、かなりの勢いで共有されていることがわかります。X上では、感情的な反応も含めて盛り上がっている状況です。

ただ、これらの投稿は本当に事実なのか?それとも誤解や誇張が含まれているのか?気になるところです。

そもそも何が起きたのか:OpenAIとStargateプロジェクト

では、「40%買い占め」という話の元になった出来事を整理してみましょう。

OpenAI公式の発表内容

2025年10月1日、OpenAIは公式ブログで「Samsung and SK join Stargate」というタイトルの発表を行いました。

これは、OpenAIが進めるStargateプロジェクト(大規模データセンター構築計画)において、韓国の2大メモリメーカーであるサムスン電子とSK hynixと長期供給契約を結んだことを伝える内容でした。

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Tom’s Hardwareなどの報道

この発表を受けて、海外テックメディアのTom’s Hardwareなどが詳しい分析記事を公開しました。その中で注目を集めたのが、次の2つの数字です。

  • 月最大90万枚のDRAMウェハを確保
  • これは世界DRAM生産の最大40%に相当する可能性がある

(参照:https://www.tomshardware.com/pc-components/dram/openais-stargate-project-to-consume-up-to-40-percent-of-global-dram-output-inks-deal-with-samsung-and-sk-hynix-to-the-tune-of-up-to-900-000-wafers-per-month

この「40%」という数字が、X上での拡散の元になっているわけです。

契約の名目と実態

ただし、注意したい点があります。

まず、この契約は名目上「Stargateデータセンター向けの長期供給」として結ばれたものです。つまり、OpenAIのAIサービスを支えるインフラのために必要なメモリを確保する、という正当なビジネス目的があるんですよね。

また、40%という数字についても重要なポイントがあります。これは次のような性質の数字です。

  • 「将来需要を見込んだ最大値」の推計
  • 「ウェハ換算」での業界推計
  • 実際の出荷量ではなく、生産能力ベースの話

つまり、「OpenAIが世界のメモリの40%を実際に買い占めている」というより、「契約上、最大でそれだけの生産能力を確保した可能性がある」という解釈が正確。

公式発表では「転売目的」や「競合への嫌がらせ」といった表現は一切なく、あくまで自社データセンターの需要に応えるための契約とされています。

炎上の火元:Moore’s Law Is Deadの「Dirty DRAM Deal」

では、なぜこの契約が「買い占め」「犯人扱い」というネガティブな文脈で語られるようになったのでしょうか?

リーク系チャンネルの「強いトーン」

実は、今回の炎上の火元となったのは、Moore’s Law Is Dead(略称:MLID)というYouTubeチャンネルとウェブサイトが公開した記事・動画です。

MLIDは半導体業界のリーク情報を扱うことで知られるメディアですが、今回の記事では「Sam Altman’s Dirty DRAM Deal」(サム・アルトマンの汚いDRAM取引)という非常に強いトーンのタイトルが使われました。

Moore’s Law Is Deadの記事
(記事:https://www.mooreslawisdead.com/post/sam-altman-s-dirty-dram-deal

記事が主張する「Dirty Deal」の内容

MLIDの記事で主張されている主なポイントは次の通りです。

  • 10月1日にサムスンとSK hynixの両社と同時に契約:両メーカーが互いの契約規模を把握していなかったというリーク情報
  • 世界のDRAM供給の40%を事実上ロック:これにより競合のデータセンター構築を難しくした
  • これは「Dirty Deal」(不正な取引)である:独占的な行為であるという強い批判

要するに、OpenAIが2社を「競わせる」形で同時に大量契約を結び、結果として市場を支配してしまったのではないか、という疑惑を提起しているわけです。

正直なところ、この指摘には一理あるように思えます。2社が互いの契約規模を知らないまま同時契約を結ばされたという構図は、交渉手法として「やりすぎ」と受け取られても仕方ない面があるんですよね。結果として市場全体に影響を与えるレベルの契約になっているわけですから、業界内で反発が出るのも理解できます。

「噂」と「確定情報」の線引き

ただし、あまり興奮してはいけません。

MLIDの記事は「リーク情報」「業界関係者の証言」に基づくものであり、サムスン・SK hynix・OpenAIのいずれも、詳細な契約内容や「両社が互いの契約を知らなかった」という点を公式に認めていません。

さらに、韓国メディアの一部は「90万枚/40%という数字は誇張ではないか」とする記事も出しており、業界内でも評価が割れている状況。

つまり、MLIDの報道は「可能性を指摘する情報」ではあるものの、「裁判所が認定したような確定事実」ではないということです。この違いは非常に重要ですね。

業界視点で見る:AI需要とDRAM市況全体

ここまでOpenAI関連の話を見てきましたが、視点を広げて「DRAM市場全体」がどうなっているかも理解しておく必要があります。

DRAM価格は前年比で大幅上昇

実は、メモリ価格の高騰はOpenAIの契約発表前から始まっていました。

業界レポートによると、DRAM契約価格は2025年Q3(第3四半期)時点で前年同期比170%超の上昇を記録。これはかなり急激な価格変動です。

AI向けシフトによる供給逼迫

価格上昇の背景には、メモリメーカー各社が「AI向け高性能メモリ」の生産を優先していることがあります。

具体的には、ChatGPTのような生成AIサービスを動かすデータセンターでは、HBM(High Bandwidth Memory)という特殊な高性能メモリが大量に必要になるんですよね。このHBMは製造が難しく、利益率も高いため、メーカーは生産ラインをAI向けに振り向けています。

結果として、一般消費者向けのPC用DRAMやサーバー用標準DRAMの供給が絞られ、価格が上がってしまっているんです。

業界アナリストの見方

The RegisterやAmple Globalといったメディアのアナリストレポートでは、次のように分析されています。

  • 「AI需要によってメモリ生産ラインがシフトした結果、標準DRAMがタイトになり価格が倍増しつつある」
  • 「OpenAIの契約は象徴的な出来事だが、価格高騰の唯一の原因ではない」
  • 「AI需要全体、メモリ各社の供給戦略、過去の在庫調整サイクルなど複数要因が重なった結果」

つまり、OpenAIの大規模契約は確かに一つの要因ではあるものの、「メモリ高騰の全責任がサム・アルトマン一人にある」というのは単純化しすぎた見方だということですね。

アジア系メディアでも、「AI需要がメモリ市場を混乱させ、価格が急騰している」という構造的な分析が報じられています。

X上では、こうした業界構造を理解している投稿も見られます。

また、「サム・アルトマンのせいと決めつけるのは短絡的」という冷静な反論投稿も存在します。こうした多角的な視点を持つことが、正しい理解につながります。

独占禁止法違反なのか?そしてアルトマンの立場は

「40%も買い占めるのは違法じゃないの?」という疑問を持つ方も多いと思います。

現時点で当局の正式な動きはなし

2025年12月上旬時点で、米国や韓国の独占禁止当局(公正取引委員会など)が、OpenAIの契約について正式な調査を開始したという報道はありません。

「巨大な長期契約」はグレーゾーン

一般的に独占禁止法では、大口購入そのものよりも、次のような点が問題にされます。

  • 市場支配力を乱用して競合を排除する意図があったか
  • 不当に高い価格を設定して消費者に損害を与えたか
  • 取引の相手方に対して不公正な条件を押し付けたか

OpenAIの契約が「データセンター構築という正当な事業目的」である以上、それだけで違法と断定するのは難しいようです。

ただし、「巨大な長期供給契約がどこまで許容されるのか」という点は、今後の議論になる可能性はあります。特に、市場への影響が大きい場合、当局が注視する可能性はゼロではありません。

ここまで反発を買う理由は?

法的な問題とは別に、もう一つ気になるのは「ここまで業界内外から反発を買って、アルトマン自身は大丈夫なのか」という点です。

ゲーマーや自作PC派からの恨みを買うだけならまだしも、競合するテック企業や半導体業界関係者からも疑念の目を向けられる状況になっています。ビジネスの世界では、こうした反感が思わぬ形で跳ね返ってくることもあるんですよね。

実際、OpenAIは過去にも内部紛争でアルトマンが一時解任される騒動がありました。今回の件で、さらに敵を増やすような形になっているとすれば、今後のOpenAI運営にも影響が出かねません。市場を支配できても、信頼を失えば長期的には厳しい——そんな展開も考えられるわけです。

ユーザーへの影響:メモリはいつ買うべき?

では、私たちユーザーにとって、この状況はどう受け止めるべきでしょうか?

短期的にメモリは高値圏が続く見込み

複数のアナリストやメモリメーカー幹部は、少なくとも2026年いっぱいは高値圏と見ており、本格的な落ち着きは2027年以降と予測しています。つまり、すぐに値下がりする兆しは見られません。

もし近々PC組み立てやメモリ増設を予定しているなら、次のような判断が現実的でしょう。

急ぎで必要なら、今買うのも選択肢
「もっと安くなるまで待つ」と思っても、2026年前半まではあまり期待できない状況です。今すぐ必要なら、現在の価格で購入する方が合理的かもしれません。

容量を見直す
例えば、当初32GBを考えていたところを16GBに変更し、後から増設する余地を残しておくという手もあります。必要最低限のメモリ容量で構成を組むことで、コストを抑えられますよね。

長期的視点:DDR6世代を待つ
急ぎでなければ、次世代規格のDDR6が本格普及する時期(2027年以降)を待つという選択肢もあります。新規格が出れば、旧規格の在庫処分で価格が下がる可能性もあります。

ゲーマーや自作PC派、そして一般ユーザーにも影響

X上では、「OpenAIやアルトマンが敵」という感情的な投稿も多く見られます。これは単なる八つ当たりではなく、ゲーマーや自作PC派にとって、メモリ高騰が直接的な「痛み」だからです。

趣味でPC組み立てを楽しんでいた人たちにとって、突然メモリ価格が倍近くに跳ね上がったら、それは予算計画が吹き飛ぶレベルの打撃ですよね。「AIブームのせいで自分たちの趣味が高くつく」という不満は、感情として十分すぎるほど理解できます。

そして、この影響は自作派だけに留まりません。メーカー製PCも、メモリコスト上昇により値上げの波が来ようとしています。つまり、「新しいPCを買おうと思っていたのに、予算内で買えなくなった」という一般ユーザーにとっても、これは他人事ではない問題なんです。

さらに言えば、OpenAIのような巨大企業が市場の40%規模の契約を結ぶという行為は、個人ユーザーからすれば「力任せで市場を独占された」と映っても仕方ありません。法的にグレーゾーンだとしても、倫理的にはどうなのか——そういう疑問が湧くのも無理はないでしょう。

まとめ

ここまで見てきた通り、メモリ高騰の背景には複数の要因が絡んでいます。AI需要全体の急増、メーカーの生産戦略、サプライチェーンの構造的問題——これらが重なった結果が、今の状況です。

ただし、その中でもOpenAIのStargate契約が「象徴的な出来事」であることは間違いありません。世界のDRAM供給の最大40%規模の契約を結ぶという行為は、客観的に見ても市場への影響が大きすぎます。法的にグレーゾーンだとしても、やり方として「やりすぎ」という批判が出るのは理解できますね。

特に、自作PC派やゲーマーにとっては、趣味のコストが突然倍近くに跳ね上がったわけですし、メーカー製PCを検討していた一般ユーザーにとっても、予算内で買えなくなるという現実があります。怒りの矛先がアルトマンに向くのも無理はありません。巨大企業が市場を力任せで押さえるような構図は、倫理的にどうなのかという疑問も残ります。

私たちユーザーとしては、感情的な”犯人探し”だけに終始するのではなく、現実的な対応を考える必要があります。短期的にはメモリ価格の高値傾向が続く見込みなので、購入タイミングや構成の見直しを冷静に判断すること。長期的には、DDR6世代や新規工場の稼働を待つという選択肢もあるでしょう。

AI時代における「メモリ争奪戦」——この構造変化の中で、私たちがどう適応していくか。それが問われているのかもしれません。ただ、ここまで反発を買うような動きを続けるアルトマンやOpenAIが、今後どんな影響を受けるのか。来年以降、この「やりすぎ」がどう跳ね返ってくるのか、注目せざるを得ません。

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しげさん
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