最近、ドコモ回線を使っている方に「2026年4月1日以降、緊急通報(110・119)がつながりにくくなる可能性があります」という音声ガイダンスやSMSが届いているようです。「これって詐欺?」と不安に思った方もいらっしゃるかもしれませんが、実はこれ、正規の注意喚起なんです。
そこで、ドコモ回線(NTTドコモおよびドコモ系MVNO)に絞って、2026年3月末に予定されている3Gサービス終了と、VoLTE非対応端末で起こる「緊急通報問題」について、できるだけわかりやすく整理してみました。
2026年3月末、ドコモの3Gが完全終了
まず、今回の問題の発端は、NTTドコモの3Gサービス(FOMA)は、2026年3月末で完全に終了する予定だからです。これはドコモ本家だけでなく、ドコモ回線を借りているMVNO(格安SIM)でも同じ影響を受けます。
3Gが終わると何が起こるのか?音声通話のインフラが、4G(VoLTE)と5Gに完全に一本化されるんですね。つまり、3G専用の端末や、実質的に3Gに頼っていた古い4G端末では、音声通話に大きな影響が出てしまいます。
ここで重要なのが「VoLTE(ボルテ)」という言葉です。Voice over LTEの略で、4Gの電波を使って音声通話をする技術のこと。3G終了後は、この技術に対応していない端末では通話ができなくなってしまうわけです。
「つながりにくくなる」は控えめな表現かも
さて、冒頭で触れた「緊急通報がつながりにくくなる」という案内ですが、実はこの表現、少し控えめすぎるかもしれません。
というのも、VoLTE非対応端末の場合、「つながりにくくなる」どころか「まったく通話できなくなるケースも十分に想定されます」。もちろん緊急通報も例外ではありません。110番も119番も、発信できなくなる可能性があるんですね。
「緊急通報って特別な仕組みがあるんじゃないの?」と思う人もいるでしょう。確かに、災害時などネットワークが混雑している時には、緊急通報が優先的に処理される仕組みはあります。でも、それはあくまで「ネットワーク側の話」。端末そのものが音声通話できない状態では、優先処理もなにもないわけです。
日本の携帯電話からの緊急通報は、基本的に契約しているキャリアの音声ネットワークを経由して発信されます。3G停波後、ドコモ回線では音声=VoLTEに一本化されるため、端末がVoLTEで通話できなければ、緊急通報も発信できない──これが今回の問題の本質なんです。
どんな端末が影響を受けるの?
影響の出方は、「端末の世代」と「VoLTE対応状況」によって大きく変わります。次の表で整理してみました。
| 端末の種類 | 2026年4月以降の状況 |
|---|---|
| FOMA端末(3Gガラケー・3Gスマホ) | 音声通話・SMSとも完全に利用不可。緊急通報も発信できません |
| VoLTE非対応の古い4G端末 | 3Gにフォールバックできないため、音声通話が利用不可または不安定に。緊急通報も発信できない(接続できない)リスクあり |
| VoLTE対応だが設定がOFFの端末 | 4G音声が無効のため通話不可扱いに近く、緊急通報がつながらない可能性が高い |
| VoLTE対応かつ設定ONの端末 | 3G停波後も原則として問題なく音声通話・緊急通報が可能 |
特に注意が必要なのは、2014年前後に発売された古い4Gスマホや、海外製のSIMフリー端末です。これらの機種は、VoLTE非対応だったり、日本のキャリアのVoLTEに対応していない可能性があります。
また、見落としがちなのが「VoLTE対応だけど設定がOFF」というケース。設定アプリで4G音声通話(VoLTE)が無効になっていると、対応端末でも通話できない状態になってしまうんですね。
MVNOユーザーも要注意
「私は格安SIMを使っているから関係ないかな」と思った人もいるかもしれません。しかしそれは大間違い。イオンモバイル、ケーブルスマホなど、ドコモ回線を使っているMVNOも、結局は「ドコモの3G停波」の影響を受けます。
実際、各MVNO事業者も同様の注意喚起を出していて、中には「VoLTEに非対応の端末では2026年4月以降、通話サービスはご利用いただけません」と、より踏み込んだ表現で案内しているところもあります。
今すぐやっておきたい確認と対応
では、具体的にどうすればいいのか。まずは自分の端末の状況を確認することから始めましょう。
FOMA端末を使っている場合
これは単純明快です。2026年3月末で確実に通話全滅するので、速やかな機種変更が必須です。
スマホを使っている場合
契約しているキャリアやMVNOの公式サイトで、「VoLTE対応機種一覧」や「動作確認端末リスト」をチェックしてください。ドコモであれば公式サイトにVoLTE対応機種一覧があります。
LINEMOなどの格安SIMの場合でも、動作確認ページが用意されていることが多いです。自分の機種名・型番を検索して確認してください。「VoLTE対応」と明記されていれば、基本的には大丈夫です。ただし、設定でVoLTEがONになっているかも併せて確認しましょう。
リストに載っていない場合
古い機種(特に2014年前後の4Gスマホ)や海外製SIMフリー機の場合、リストに載っていないことがあります。この場合は「VoLTE非対応」または「日本キャリアのVoLTE未検証」の可能性が高く、3G停波後の通話リスクが大きいと考えた方がいいでしょう。
どうしても判別がつかない時は、ショップやコールセンター、公式チャットなどで「この型番は2026年4月以降も110・119を含めて通話可能か」と明示的に確認するのが安全です。遠慮せずに聞いてみてください。
まとめ:災害対策の一環として早めの対応を
2026年4月以降、「VoLTE非対応端末では緊急通報がつながりにくくなる」──少なくともドコモ系回線については、これは事実に即した警告です。
しかも前述したように、「つながりにくくなる」どころか「まったく通話できなくなるケースも十分に想定される」わけで、命に関わるレベルの問題になり得ます。
そこで覚えておいていただきたいのは、「3G終了」「VoLTE非対応」「緊急通報」というキーワードをセットで意識すること。そして、次の2ステップを、災害対策の一部として早めに済ませておくことです。
- 端末がFOMA/VoLTE非対応なら機種変更を検討
- VoLTE対応なら、キャリア推奨設定になっているか確認
3月末までまだ時間はありますが、直前になると混雑も予想されます。年明けのこのタイミングで、ぜひ一度ご自身の端末をチェックしてみてください。備えあれば憂いなし、ですからね。
なお、auやソフトバンクなど他のキャリアでも3G終了を順次進めています。詳細な時期や影響範囲については、各社の公式サイトをご確認ください。


