「iOS 26にしたら、Face IDでロック解除してもホーム画面が表示されるまでワンテンポ遅れる……」という経験はないですか？
実際、iOS 26にアップデートして以降、ロック解除からホーム画面表示までに約1秒程度のタイムラグが発生するという報告が相次いでいます。
普段何気なくiPhoneを使っているときに感じるこのわずかなもたつき、地味にストレスですよね。そこで、このラグ現象の原因と、セキュリティを犠牲にしないで改善できる対策について詳しく解説していきます。
iOS 26アップデート後のラグ現象の原因は？
iOS 26へのアップデート後、Face IDでロックを解除してもホーム画面への切り替えがスムーズにいかず、若干もたつく現象ですが、iPhone 17シリーズなどの最新型でも報告されているため、端末のスペック不足が原因ではなさそうです。むしろ、iOS 26で導入された新しいUI設計「Liquid Glass UI」の影響が大きいと考えられています。
iOS 26では、通知やウィジェット、アプリ間のレイヤーが半透明化され、より洗練されたビジュアルデザインになりました。しかしその一方で、「ぼかし」「多重レイヤー」「背景透過処理」といったGPU負荷の高い描画処理が増加しています。
ロック解除後のホーム画面表示にも、こうした視覚エフェクトやウィジェットの読み込み処理が関わるため、従来のiOSバージョンよりも処理に時間がかかってしまうと推測されているわけです。特にホーム画面に複数のウィジェットを配置している場合や、ライブ壁紙を使用している場合は、描画負荷がさらに増大し、ラグが顕著になる傾向があります。
すぐに試せる設定見直し策
では、このラグ現象を改善するにはどうすればいいのでしょうか？実は、いくつかの設定を見直すだけでも、かなりの改善効果が期待できます。
1. 「透明度を下げる」と「動作を減らす」を有効化
まず試したいのが、Liquid Glassの効果を減らす方法です。「アクセシビリティ」→「画面表示とテキストサイズ」から、「透明度を下げる」と「コントラストを上げる」をオンにすることで、背景のぼかし効果などが無効化され、システム全体の描画負荷が下がります。
次に、「アクセシビリティ」→「動作」へと進んでください。ここで「視差効果を減らす」をオンにすると、アニメーション効果が簡略化され、描画処理の負荷が軽減されます。
これらの設定変更は、見た目の華やかさは若干損なわれるものの、実用性を重視するならかなり効果的な対策です。
2. ウィジェットの見直しと削除
ホーム画面や左側のページ（ウィジェット画面）に配置しているウィジェットは、画面を表示するたびにリアルタイムで情報を取得・更新しており、負荷を上げる原因になります。特にウィジェット画面にあるウィジェットの読み込み処理が動作を遅くさせているという報告もあります。
そのため、使っていないウィジェットがあれば、削除してみてください。
3. 壁紙を静的なものに変更
動的壁紙やライブ壁紙は見た目が美しい反面、常にバックグラウンドで処理が行われているため、システムリソースを消費します。壁紙を黒系や単色系のシンプルな静止画に変更するだけでも、描画負荷が軽減され、ロック解除後の表示速度が改善することがあります。
4. ストレージ整理とバックグラウンド更新の見直し
ストレージ容量が逼迫していると、システム全体のパフォーマンスが低下します。「設定」→「一般」→「iPhoneストレージ」から、不要なアプリや写真・動画を整理して、空き容量を確保しましょう。
5. 再起動で一時メモリを解放
シンプルですが意外と効果的なのが、iPhoneの再起動です。長時間使い続けていると、メモリやキャッシュが溜まって動作が重くなることがあります。定期的に再起動することで、一時的なメモリ不足が解消され、動作がスムーズになるケースが多いです。
「注視機能オフ」はおすすめできない理由
ネット上では、Face IDの「注視機能」をオフにすることでロック解除が速くなるという情報も出回っています。しかし、これはセキュリティ上のリスクが非常に高いため、おすすめできません。
注視機能とは?
注視機能は、Face IDでロック解除する際に、ユーザーが画面をきちんと見ているかどうかを確認する機能です。これがオンになっていることで、目を閉じている状態や視線が外れている状態では、たとえ顔が認証されてもロックが解除されないようになっています。
オフにすると何が起こる?
この機能をオフにすると、確かにロック解除の速度は若干向上するかもしれません。しかし同時に、次のようなセキュリティリスクが発生します。
- 寝ている間に他人がiPhoneを顔に向けてロック解除される可能性
- あなたが画面を見ていないタイミングで、他人が勝手にロック解除できる
- 写真や動画を使った不正解除のリスクが高まる
Apple公式も、セキュリティを重視するユーザーには注視機能をオンにすることを強く推奨しています。わずかな速度向上のために、iPhoneに保存された個人情報や金融情報を危険にさらすのは、決して賢明な選択とは言えません。
ロック解除の速度改善は、前述した設定見直しで十分対応可能なので、注視機能は必ずオンのままにしておきましょう。
iOS 26.1ベータでの改善報告
Appleは通常、メジャーアップデート後の初期バージョンで発生した問題を、次のマイナーアップデートで修正する傾向があります。iOS 26.1でも、この問題に対する本格的な対処が行われる可能性が高いと考えられています。
実際、現在テスト中のiOS 26.1ベータ版では、ホーム画面表示やアニメーション遅延の症状が目立って改善されたという報告が、多くのベータテスターから寄せられています。
具体的には、「ロック解除後のホーム画面表示がかなりスムーズになった」「体感的に遅延がほぼ気にならないレベルまで減った」といった声が増えており、Appleがこの問題を認識して最適化を進めていることが伺えます。
完全に解消されたわけではないようですが、少なくとも「使い物にならないレベル」から「ほとんど気にならないレベル」へと改善されていそうです。
正式版のリリースは10月下旬ごろ
iOS 26.1の正式版がリリースされれば、さらなる最適化と改善が期待できます。Appleの過去のリリースパターンから推測すると、iOS 26.1は10月下旬、おそらく10月27日前後にリリースされる見込みです。iOS 26が9月15日にリリースされているため、通常5〜6週間後の最初のマイナーアップデートというスケジュールに沿えば、あと数週間で正式版が配信されることになります。
現時点でラグに悩まされている方も、少し様子を見てアップデートを待つのがベストな選択といえるでしょう。
まとめ：iOS 26.1のアップデートを待つのがベスト
iOS 26でのFace IDロック解除遅延問題は、確かに煩わしいものです。しかし、だからといって「注視機能をオフにする」といった安易な対処法に飛びつくのはセキュリティ的に危険です。
iOS 26.1の正式リリース後には、多くの端末で快適な動作が期待されるため、現段階では不要な機能変更は最低限に留めておくのが賢明でしょう。
