「本はやはり紙でなければ」という人も多いと思います。しかし、私はすっかり電子書籍(Kindle)に移行してしまいました。その理由は、やはりKindleでしか享受できないメリットが多いこと。ただし、すべてがいいというわけではなくて、恐れていることもいくつかあります。
そのようなことについて、つらつらと書いていきましょう。
Kindleに移行したいくつかの理由
まず、なぜ私がKindleへ移行したのか?
その主な理由を綴っていきたいと思います。
本をキレイなままで保てる
本を読む目的に「学習」があると思いますが、その際にはしっかり覚えておきたいところはマーキングしたり、付箋を付けたり、メモを書き込んだりしますよね。
これが私はすごく苦手なのです。
なぜかというと、本を汚したくないから。
コレクターの気質がある私にとって、そこにあるモノはできるだけキレイに保ちたいのです。
こういうタイプの人っていませんか?
だから本にマーキングしたり、書き込んだりするのはもってのほか。
たまに栞代わりにページを折ってしまう人がいますが、そういうのを見ると「キエエエェェェ」となってしまいます。
しかしKindleなら、物理的に汚すということがないので、いくらでもマーカーは引き放題、メモは書き放題。自分が学生時代にKindleがあったらもう少し勉強ができたんじゃないかと、ちょっと悔しい気分にもなります。
そんな愚痴はともかく、やはり何をしてもすぐに初期状態に戻せるというのは、私の気質に合っているのです。
スマホやPCからいつでも参照できる
本の情報をスマホやPCなどで参照したいことはすくなくありません。
しかし、紙の本だとそれが結構厄介。本を開いて、PCを見て、という作業は中々面倒です。
一方Kindleの場合、1つの画面上で同時に表示できるので、参照することは苦になりません。
また、テキストをコピペすることもカンタン。
スマホやPCで作業することを前提にしたら、圧倒的にKindleの方が便利です。
読めない漢字や意味のわからない言葉をすぐに調べられる
紙の本を読んでいて引っかかってしまうのが、読みのわからない漢字や意味のわからない言葉が出てきたとき。
なんとなく前後の文脈から意味を把握して流して読んでしまえ。
と思われるかもしれませんが、それでも意味をつかみかねることは多々あります。
(特に昔の本はこの傾向が顕著)
そういうわからないこともすぐに調べられるのがKindleの強み。
わからない部分を選択すれば辞書が出てきますので、一発で確認できる。
辞書にない単語でも、Wikipediaが出てきますので大体の意味は把握できますしね。
本がスムーズに読めないのって、わからないものが出てきたときだと思うんですよ。
それをサクッと解消できるのは、やはりKindleの強みだと思います。
暗い場所でも読める
紙の本は明るい場所でしか読めません。それは当然の話ですが、明るい場所でも寝転がって読もうとすると、ページが影になって読みづらいってことが少なくないんですよね。私は眼がかなり悪いので、暗くて読みづらいときに眼を凝らすと本当に疲れてしまうのです。
だけどKindleは明るい画面上に表示されますので、そういった不便がありません。
これは本当に有り難い。
明るすぎる画面を見るのも眼に負担がかかりますが、暗い場所で眼を凝らす方が疲れるんじゃないかと思います。それに画面が明るすぎるのであれば、輝度を落とせば解決できますからね。
これ以外のメリット
ここまで書いてきた以外にも、「荷物にならない」「部屋のスペースを取らない」などがあります。この辺りは言わずもがなですね。
このように、私が感じるメリットはこんなものでしょうか。
もちろんデメリットもある
ここまでいいところばかり書いてきましたが、もちろんデメリットも存在します。
私が思いつくのは次のようなものでしょうか。
読んでる感が少ない
いわゆる紙の本はページをめくって読みますが、Kindleは物理的にめくる感覚がありません。
これは電子書籍に対する最大のハードルではないかと思うのです。
読んでいる感覚がないんですよね。
あと、本の体験というのは表紙があって、その後にめくって表示されるページの色や装飾なども読む体験としては結構重要だと思います。
なんていうのでしょうか、そういう何でもない場所も本の世界観を演出する部分ですので、「これから本を読むぞ!」という気持ちを盛り上げてくれるのです。
しかし、このような感覚がKindleでは得られにくい。これが読んでる感を低下させ、味気なく思ってしまう理由なのかもしれません。
読書に体験を求める人は、Kindleはあまり向いていないと思う理由のひとつです。
本を読む権利を買っているだけ
紙の本は、購入すればその本が自分のものになります。当たり前のことですよね。
しかし、Kindleはちょっと違います。
Kindleを購入するとき、実際にはその本の「使用権」を購入しているだけであり、完全な所有権があるわけではありません。そのため、サービスの規約変更や終了によって、その本が読めなくなる可能性があるのです。
今のところ、このような事情で読めなくなったことはありませんが、もしこんな事態に巻き込まれたらほとほと困ってしまうでしょう。割と致命的な問題です。
BANされたらすべての本が読めなくなる
上の理由にもつながりますが、Kindleは所有権ではなく使用権を持っているだけなので、規約違反などでアカウントが停止(いわゆるBAN)されたら、所有する本がすべて吹っ飛びます。
なんと恐ろしい話でしょう。
もちろん規約違反をしなければいい話ですが、サービス提供側のミスということもなくはありません。それに何が規約違反となる不正に当たるのかは、サービス提供側の一存に委ねられる部分もあります。
例えば「おトクにAmazonギフトカードを買った」といったことが「不正」と認識されてしまったら、すべての本が読めなくなる恐れがあるのです。
紙の本より割高感がある
これは当たり前の話ですが、Kindleなので古本として売れません。
つまり、紙の本なら中古で安く買えるものであっても、Kindleは新刊とほぼ同じ値段で買うしかありません。
Kindleを安く買おうと思ったら、たまに行われるセールを狙うしかないのです。
物価高で世知辛い世の中、おトクに買えた方がうれしいのですが、Kindleではなかなか難しいです。
利便性だけをとるなら圧倒的にKindle
このようにKindleはいい点と悪い点があります。
私が思うに、とにかく利便性をとるならKindleの方が圧倒的にいいと思います。
元々読書が苦手だった私が、結構本を読むようになったのはKindleに触れてからですから。
ただ、Kindleの仕組み上の課題が引っかかるのは事実。
なので、本当に大切な本については、物理的に持っておく方がいいでしょう。
これは動画配信サービスに近い感覚かもしれませんね。
動画配信サービスって、結構作品の入れ替えが激しくて、お気に入りの作品がいつの間にか観られなくなっていたりする。だから、本当にお気に入りの作品はDVDとかブルーレイを押さえておく。みたいな感じ。
というわけで、ほとんど私の感想で雑談っぽくなってしまいましたが、Kindleは使い方を間違えなければ圧倒的に便利なものだと思うのです。
それに意外と知られていない使い方もあるので、次はそのようなことを紹介できればと思います。
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