「最近、GoogleマップをPCのブラウザで開いたら、お店の口コミが全然見えなくなった」という経験はありませんか? あるいは、シークレットモードで検索したときに写真が1枚しか表示されなかった、という方もいるかもしれません。
実はこれ、仕様変更なのかテスト・不具合なのかはまだ不明ですが、「Limited View(制限表示)」という名称が付いた動作として世界中で広く報告されています。少なくともGoogleが認識している挙動であることは確かなようです。
2026年2月14日頃からRedditをはじめとする海外フォーラムで報告が急増し、9to5GoogleやAndroid Authorityといった著名テックメディアが相次いで取り上げる事態になっています。日本ではまだ大きな話題になっていませんが、海外での動向を見る限り、追随するのは時間の問題かもしれません。
何が見えなくなるのか? 制限の具体的な内容
Googleマップのブラウザ版でGoogleアカウントにサインインしていない状態、またはシークレットモードで閲覧した場合に、次のような制限が確認されています。
- 写真:複数枚の閲覧が不可になり、1枚のみ表示される
- 口コミ:セクション全体が非表示。星評価(総合評価の数値)だけが残る場合あり
- その他:人気の時間帯、メニュー、店内写真、周辺スポットの一部も制限対象との報告あり
この状態になると、Googleのポップアップに次のような英語メッセージが表示されます。
“Signing in might help you avoid this limited experience” (サインインすると、この制限された表示を回避できる場合があります)
つまり、「Googleアカウントにログインしてください」というメッセージをGoogleが直接ユーザーに向けて出しているわけです。これはかなり踏み込んだ対応と言えるでしょう。
発生しているのは主にChrome・Firefoxなどのブラウザ版が中心ですが、一部スマホアプリでも類似の報告が上がっています。
海外メディアはどう報じているのか
この現象を最初に大きく取り上げたのは、2026年2月18日前後の複数のテックメディアです。報道内容をまとめると、次のようになります。
| メディア | 主な報道内容 |
|---|---|
| 9to5Google | サインアウト状態のユーザーに「Limited View」が適用。レビューと画像が非表示に |
| Android Authority | 写真の複数閲覧不可、口コミ非表示を実際に確認 |
| PCMag | サインインしないとレビュー詳細が見られないのは最も大きな制限と指摘 |
| PhoneArena / Yahoo Tech | 同様の制限を独自に確認・報告 |
これらのメディアが横並びで同時期に報じているにもかかわらず、Googleからの公式アナウンスがまったく出ていない点が不気味なところ。現時点では、A/Bテスト(一部ユーザーへの試験的な適用)か段階的なロールアウトの可能性が高いと見られています。
Redditでは数百件を超えるユーザー報告が集まっており、「自分の環境でも再現した」という声が続々と上がっています。
なぜGoogleはこんな対応をするのか?
Googleの意図について、テックメディアや海外のコミュニティではさまざまな見方が出ています。
最も多く語られているのが「ログイン率を上げてユーザーの行動データをより多く収集したい」という目的。海外メディアやユーザーコミュニティの多くがこの見方をしています。
サインイン状態でGoogleマップを使うと、どのお店を見た、どのルートで移動した、といった情報がGoogleのアカウントに紐づいて蓄積されます。その情報は広告のパーソナライズに活用されるわけです。
似たような動きはGoogleの別サービスでも見られます。YouTubeでの広告強化、Google検索でのAI Overview強制表示など、Googleが自社エコシステムへのユーザーの取り込みを年々強化しているのは確かです。GoogleマップのLimited Viewも、同じ文脈で語られることが多く、その流れの一環として捉えると自然に見えます。
一方で、プライバシーを重視してGoogleアカウントにログインしないようにしているユーザーにとっては、使い勝手が大きく下がる話。利便性とプライバシーのトレードオフは、Googleとユーザーの間で今後も続く議論になりそうです。
日本への影響と今後の予測
現時点では、この制限は海外での報告が中心で、日本ユーザーへの影響はまだ限定的です。しかし、Googleの過去のロールアウトのやり方を考えると、数週間〜数ヶ月かけて広範囲に展開される可能性もあります。
最終的に「サインインしなければ経路検索以外はほぼ使えないという状態になるのでは?」と懸念する声も出ています。さすがにそこまで極端にはならないかもしれませんが、少なくとも「口コミ・写真の閲覧にはサインインが必要」という形に落ち着く可能性は否定できません。
もし今後Googleマップの制限に納得できない場合は、代替サービスの検討も一つの選択肢です。Apple MapsはiPhoneユーザーなら追加インストール不要で、近年クオリティも大きく向上しています。Androidユーザーも含めて日本で広く使われているYahoo! MAPも、国内の乗り換え情報や混雑状況に強く、Googleアカウントなしで使える実用的な選択肢です。
まとめ:自分の環境で試してみよう
今回の「Limited View」問題は、バグの線も完全には消えていませんが、Googleがログイン状態での利用をより強く促す動きの一部と見る向きが多い出来事です。まだ公式発表がない段階なので断言はできませんが、GoogleがユーザーをGoogleアカウントのエコシステムに引き込もうとする傾向が強まっているのは確かでしょう。
実際に自分の環境でどうなっているか気になる方は、試しにGoogleマップをブラウザのシークレットモードで開いて、有名スポットの口コミ欄を確認してみてください。制限されていれば「Signing in might help you avoid this limited experience」というポップアップが表示されるはずです。
それにしても、どのサービスも囲い込みがすごいですね。ビジネスとはいえ、今まで普通に使えていたものが使えなくなるのは不便で仕方がありません。それに、むやみやたらに情報を吸い上げられるのも、気持ちのいいものではありません。とはいっても、サービスに依存していると抗えないのも事実。なんとも悩ましい問題です。

