2026年3月10日配信の累積更新プログラム「KB5079473」を適用した一部のWindows 11環境で、TeamsやOneDrive、Edgeなどのアプリがインターネットに接続できないと誤認識される不具合が発生しています。Microsoftはこれを受け、3月21日に修正パッチ「KB5085516」を緊急リリースしました。
対象となるのはWindows 11 24H2および25H2を使っているユーザーです。「KB5079473を適用後、TeamsやOneDriveがサインインできなくなった」という人は、この緊急パッチを適用することで解消が期待できます。
KB5079473が引き起こした不具合とは
3月の累積更新「KB5079473」については、以下の記事でも詳しくまとめています。問題が起きていない方も、状況の把握に役立てていただければと思います。
今回の緊急パッチが対象とする不具合は、そのなかでも特に影響が広がっているサインイン・ネットワーク周りの問題です。
実際にはインターネットに正常に接続できているにもかかわらず、Windows側が「インターネット未接続」と誤判断してしまい、Microsoftアカウントを利用する各種アプリがサインインを拒否するという症状が発生します。具体的なエラーメッセージとしては「インターネットが必要です」「接続されていないようです」といった表示が多く報告されています。
影響を受けるアプリとして報じられているのは次のものです。
- Teams(無償版のTeams Free)
- OneDrive
- Microsoft Edge
- OfficeアプリおよびMicrosoft 365
- Microsoft 365 Copilot
注意点として、影響を受けるのはMicrosoftアカウント(個人アカウント)を使っている環境に限られます。企業向けのEntra ID(旧Azure AD)での認証を使っている環境は今回の対象外との報告が出ています。ご自身の環境がどちらに当たるか確認してみてください。
緊急パッチ「KB5085516」の概要
今回リリースされたKB5085516は、通常の月例更新とは別枠のいわゆる「Out-of-band(帯域外)更新」です。月例リリースのスケジュールを待たずに、緊急で対処が必要な不具合を修正するためのパッチ、というわけですね。
Microsoft公式のサポートページによると、対象バージョンとビルド番号は次のとおりです。
| バージョン | 適用後のビルド番号 |
|---|---|
| Windows 11 25H2 | 26200.8039 |
| Windows 11 24H2 | 26100.8039 |
配信方法は2通りあります。ひとつはWindows Updateからの通常の更新。設定アプリの「Windows Update」を開いて確認すると、KB5085516が表示されるはずです。
もうひとつは、Microsoft Updateカタログからスタンドアロンのインストーラーをダウンロードして手動で適用する方法です。Windows Updateの自動更新をオフにしているユーザーや、特定のPCだけ優先して直したい場合などは、カタログからの入手が手っ取り早いでしょう。
📎 Microsoft公式:KB5085516 サポートページ(日本語)
KB5085516を適用すべきか?
結論からお伝えすると、すぐに適用したほうがいい人と、急がなくてもいい人に分かれます。
今すぐ適用を推奨する人は、KB5079473を適用済みで、前述のサインインエラーやネットワーク誤認識が実際に発生しているケースです。Teamsで会議に入れない、OneDriveが同期されないなど業務への影響が出ているなら、迷わず適用を検討してください。
様子見でも問題ない人は、KB5079473を適用したあとも特にサインインやネットワーク周りのトラブルが出ていないケースです。Windows Latestなど海外メディアの整理でも、今回の緊急パッチは不具合が発生しているユーザー向けの措置であり、問題がなければ通常の月例更新のペースで受け取っても差し支えない、という見解が出ています。
なお、これまで「オンライン状態で再起動してネットワーク状態をリセットする」といった一時的な回避策で対処していた方は、KB5085516の適用が根本的な解決策となります。再起動による回避を繰り返す必要はなくなりますので、早めに適用するのがおすすめです。
「修正パッチのための修正パッチ」が続くWindows Update
少し辛口になりますが、正直に書かせてください。
今回のKB5085516は、要するに「3月の月例更新が壊したものを直すための緊急パッチ」です。Teams、OneDrive、Edgeといった、まさにMicrosoftが自信を持って推しているサービス群がサインインできなくなるという、かなり根本的な不具合を月例更新が引き起こしたわけですから、影響を受けたユーザーからすると釈然としない思いがあって当然です。
加えて言えば、こうした「Out-of-band(帯域外)緊急パッチ」の登場は今年に入ってから珍しくありません。KB5079473リリース時点でMicrosoftは「既知の問題なし」としていましたが、実際には多くのユーザーが影響を受けてから修正が出るという流れは、Windows Updateへの信頼という観点でなかなか厳しいものがあります。
もちろん、修正が迅速に提供されたこと自体は評価できます。また、今回の不具合は特定の条件下で発生するものであり、すべてのユーザーに影響しているわけではない点も押さえておきたいところです。ただ、月例更新のたびにこうした展開が続くようであれば、「自動更新で即時適用」より「しばらく様子を見る」という選択が現実的に合理的な選択に見えてきてしまうのも事実ですよね。
まとめ
KB5085516のポイントを最後に整理しておきます。
- 原因:3月10日配信の月例更新「KB5079473」が、一部環境でMicrosoftアカウント系アプリのサインインを妨げる不具合を引き起こした
- 対象:Windows 11 24H2 / 25H2のMicrosoftアカウント(個人アカウント)ユーザー
- 修正パッチ:KB5085516(3月21日配信、帯域外更新)
- 入手方法:Windows Update、またはMicrosoft Updateカタログから
TeamsやOneDrive、Edgeで「インターネットに接続されていません」系のエラーが続いている方は、まずWindows Updateを確認してみてください。適用済みかどうかを確認したい場合は、「設定」→「システム」→「バージョン情報」のOSビルドが「26100.8039」(24H2)または「26200.8039」(25H2)になっているかどうかを見ると確実です。
参考リンク


